W☆ING流れ星伝説 星屑たちのプロレス純情青春録

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W☆ING流れ星伝説 星屑たちのプロレス純情青春録

  • 著者名:小島和宏【著】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 双葉社(2021/09発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 510pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784575316391

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内容説明

1991年8月7日、後楽園ホール。
のちにプロレス史にその名を刻むインディー団体、「世界格闘技連合 W☆ING」がTAKE-OFF(離陸)した。
だが、わずか3シリーズをもって団体は分裂。
茨城清志は新たな団体、「W☆INGプロモーション」を設立へと動く。
大半のスタッフ、選手と共に同年12月10日、「SKY HIGH AGAIN」を後楽園ホールで開催する。
資金は持ち出し、リングは全日本女子プロレスから10万円で借りるなど、“ないない尽くし”の再旗揚げ戦。
茨城は破格のギャラを払ってミル・マスカラスを招聘。
満員にはならなかったものの、なんとか再スタートを切ることに成功した。

W☆INGのリングに集まった男たちは、誰もが世間的には無名だった。
メジャー団体の選手のようなめぐまれた体格や身体能力がはなかった。
だが、プロレスに憧れ、愛する気持ちだけは誰にも負けていない。
それは、団体の運営を担うフロントの男たちも同様だった。
どうしたら、リングで輝けるのか。どうしたら、世間にW☆INGを知ってもらえるのか。
その煩悶の中、男たちは汗と血と涙を流しながら、きらめきを求めて過激なデスマッチへと身を投じていく。
夜空に一瞬、輝く流れ星のごとく――。

齋藤彰俊、松永光弘、金村ゆきひろ、菊澤光信(元W☆ING練習生)、茨城清志元代表、大宝拓治元リングアナウンサー、畑山和寛元レフェリー、ロッシー小川(当時、全日本女子プロレス広報部長)他。
当事者たちが語る、W☆INGの立ち上げから、崩壊に至るまでの2年7か月。
給料さえほとんど出ない中、男たちはなぜ血を流し、その闘いに観客は熱狂したのか。
当時、週刊プロレスの担当記者としてW☆INGを追い続けた小島和宏記者が描き出す、「世界で最も過激な団体」30年目の真実。

★茨城清志「そんなこと言われてもさ、俺だって別に好きこのんでデスマッチやインディー団体をやっていたんじゃないんだよ。俺だって、本当はさ、プロレス団体をやるんだったら新日本や全日本みたいなプロレスをやりたかったよ! 」
★齋藤彰俊「僕が(大迫和義・世界格闘技連合W☆ING元社長に)聞かされたのは近々、コカ・コーラがスポンサーについてくれる、という話。そして、マイク・タイソンを招聘するプランもある、と」


★松永光弘「せっかく、こうやって一冊の本にまとまるのであれば、それこそ表紙に大きく書いてしまってもいいですよ。『W☆ING崩壊のA級戦犯は松永光弘だ! 』と。実際、そうじゃないですか? 私がW☆INGを潰したんですよ! 」
★金村ゆきひろ「だって修行期間みたいなもんじゃないですか? 他の団体だったら、入門してから1年から2年はデビューすらできないわけで、お金をもらうという発想すらなかったし。(中略)家庭がある人は別として、会社に金がないんだから、それを求めるのはちょっとどうなの?って思ってました」
★大宝拓治「よく初期のW☆INGは迷走していたとか言われるんですけど、僕に言わせれば、まったく迷走なんてしていないんですよ。旗揚げシリーズからずっと『コンビニみたいなプロレス団体』という目線で見てもらえれば、なんにもブレていないことはわかってもらえると思うんです」
★畑山和寛「現地で営業するためにかかるお金を自力でなんとかするしかない。当時はまだ攻略要素のあるパチンコ台が結構、あったんですよ。(中略)その勝ち分で現地でのガソリン代や食費はなんとか工面できましたね。毎回、勝てるとは限らないので、ホテル代でお金を遣ってしまうのは怖くて車中泊は続けていましたけど」

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Y2K☮

23
活動期間949日。アルバムを1枚出して解散したセックス・ピストルズを思わせる伝説のデスマッチ団体。子どもの頃、週刊プロレスで血みどろの写真を見て圧倒された。今は後楽園で火は使えないしバルコニーダイブもできない。ジェイソンやフレディをパクッたキャラを出すのもダメ(ホントは当時も)。松永vsポーゴのファイアーデスマッチが凡戦になった背景に衝撃。プロレスのリングは現実とファンタジーの境界線がつくづく曖昧だ。平成初期の熱もすでにノスタルジー。だが令和の世にプロレスと政治で手作りインディーの革命が起きると信じてる。2022/09/10

まさかず

10
どんなに馬鹿馬鹿しくとも、当の本人たちには輝く青春がある。熱と勢い、そして何か面白いことを考えることのみを命題として。格闘技とプロレスの境が薄れ、幻想の崩れた時代。「表現」に特化したデスマッチ路線は週プロでしか接しなくても熱中できるものだった。バルコニーダイブの衝撃はホントに馬鹿だ!と思ったもの。まさしく伝説。だけど今では突飛な行動にリスク回避や非難やそんな類いがすぐ脳裏に浮かぶ自分。成熟か衰退か。プロレスもお洒落になる時代。好きを武器に五寸釘バットや暗闇や篝火で戦う青春。馬鹿だ!最大限眩しき青春の物語。2022/06/07

qoop

8
現在に繋がるインディープロレス団体黎明期に名を馳せたW☆ING。正直特に思い入れもないのだが、厚さに惹かれて読んでみたところ、驚いた。そんなに活動期間と主要レスラーの活躍期間は短かったっけ⁉︎と。よほど週プロのグラビアから受けたショックが大きかったんだなぁ。団体としては一瞬のインパクト勝負に成功した反面、無理矢理な運営を続けたための短い栄光だったということか。改めて、松永光弘のバルコニーダイブ、金村ゆきひろの大火傷など、虚実のどちら側を見せられているのか戸惑ったかつての記憶が蘇った。2021/10/20

Eiki Natori

7
本当に後楽園のバルコニーから飛び、五寸釘に落ち、火だるまになった。R指定団体W★INGについて、松永氏のMIXIでは真相を読んでいたが、別の選手や記者や裏方の視点から書かれた興味深い内容だった。格闘三兄弟が本当に格闘技を目指していたという話、クリプトキーパーのプロモのグダグダのW★INGらしさというのが面白かった。 そして音信不通と言われていた大宝氏という裏方のキーマンとなる人も登場し、新事実も含め語られている。 著者の通り「胡散臭さ」がたまらない団体であり、病みつきになり主だった試合は全部観戦した。2021/08/10

jm

4
本当に何もかもが懐かしい。松永バルコニーダイブから船橋でのファイヤーまでくらいの期間は、W★INGにハマっていた時代。地味だけどW★ING×プエルトリコ軍4vs4は自分のベスト興行の一つ。そしておそらくほぼ同年代にあたる大宝リングアナと畑山レフェリーの証言にはあの頃の想いや風景がフラッシュバックするようだった。マジであんな団体もう絶対出てこないだろうな。大宝・畑山が若過ぎたからこそ、あんな頭おかしい団体が出来、ブレイクしたんだと思う。証言と想いを残してくれて本当にありがとうと言いたい。2021/12/07

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