内容説明
【秘密の恋心】どんなに傷ついても、この想いだけは止められない。
彼女もあんな顔で式を挙げたくないでしょう──元婚約者の心ない言葉を思いだし、リリーは涙をぬぐった。事故のせいで頬に残った醜い傷跡にそっと触れる。誰も知らない土地で人生をやり直そうと思った矢先、求人記事に目をとめた。“料理人求む。オクラホマ州クリントン”秘書の経験しかないリリーだったが、応募に迷いはなかった。そして雇い主の大富豪ケイスに会った瞬間、確信した。ロサンゼルスからはるばるここに来たのは、間違いではなかったわ。ケイスはたじろぐこともなく、澄んだ目でリリーを見つめていた。
*本書は、ハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ別冊から既に配信されている作品のハーレクイン文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
25
読み友さんの感想を読んで。この作者さんのお話は傷を負った人々が立ち直っていく過程や、凛とした人々の気高い姿が描写されていて好きなんですが、93年出版のHQの頃もそうだったんですねえ。事故に巻き込まれ顔に傷を負ったせいで婚約者に捨てられた美女が、その傷などものともしない男性と出会い、自分を取り戻していく過程が素敵でした。オクラホマって言ったことがないけどツイスターかあ…うっへえ。2021/12/27
糸車
19
事故で顔に傷を負い婚約解消されたリリーは牧場の料理人としてロスからオクラホマへ。食欲旺盛な牧童たちを満足させる量って一体💧それを3食。リリーの料理の腕と根性に敬服。初めからリリーにぞっこんな牧場主ケイスは様子を見に来たリリーの父、兄たちにも気に入られてあっという間に信頼を得てしまう。リリーも天晴れなお嬢さん。荒れ狂う雄牛に追い詰められたケイスの命を守る為猟銃を持ち出し一発で仕留め一躍英雄に!復縁にのこのこやって来る元婚約者を自らの手でボッコボコにしたときには笑いましたね。ケイスに愛される資格十分です。2021/11/21
ゆう
16
久しぶりに糖分摂取。事故で顔を傷を負ったリリーはそのせいで婚約者と破談に。そんなリリーが牧場でケイスと出会ったことで少しずつ再生していくお話。なかなか一歩を踏み出せないリリーに対してケイスがまっすぐに気持ちをぶつけて、でもリリーの気持ちをくんだ上での行動っていうのがねえ。リリーもすぐに絆されちゃえばいいのにっていうくらいいい男なんですけど。2021/11/07