文春新書<br> 筒美京平 大ヒットメーカーの秘密

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文春新書
筒美京平 大ヒットメーカーの秘密

  • 著者名:近田春夫【著】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 文藝春秋(2021/08発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784166613250

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内容説明

まさに筒美京平をめぐる完全版!
「超えられない数字、才能。でも、鍵[key]は残してくれたかも!」――小室哲哉

筒美のシングル売り上げは7560万枚で、2位の小室哲哉(7184万枚)を凌ぐ。作ったのは3000曲近い。名実ともに日本一のヒットメーカーだ。
 彼の作曲家としての凄さは、最新の音楽潮流をとりこんで、一般人にわかりやすい音楽として加工し続けたところにある。

●第1部 近田春夫による筒美京平論
著者は、筒美を師匠とあおぎ、生前きわめて親しかった稀有の人物で、多くの音楽シーンもよく知る。「週刊文春」連載「考えるヒット」の筆者としても知られる。
いしだあゆみ「ブルー・ライト・ヨコハマ」はロックだが和風で小唄調、太田裕美「木綿のハンカチーフ」はフォーク&ニューミュージック風、岩崎宏美「ロマンス」は流行りのディスコサウンド、ジュディ・オング「魅せられて」と庄野真代「飛んでイスタンブール」はエキゾチック。
ほかにも、「スニーカーブルース」、「なんてたってアイドル」、「夜明のMEW」、松田聖子、南沙織、野口五郎、郷ひろみ、中山美穂、少年隊、小沢健二、サザエさん……。
ブーム、かつ、その時流を読んで、ヒットしそうなものを仕掛けていたのである。

●第2部 近田春夫による対話篇
筒美の私生活はほとんど知られていない。実弟・渡辺忠孝氏への近田氏によるインタビューによって、生立ちや音楽との歴史が明らかになる。
さらに、筒美の曲を最も多く作詞した橋本淳氏、それから筒美楽曲のデーヴァともいうべき平山美紀(現・平山みき)氏への近田氏によるインタビューも収録。
ファン垂涎のデータ集付き。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

84
筒美京平という作曲家の天才ぶりを堪能した……と言いたいが、音楽について(も)門外漢の我輩に何が分かったろう。ただ、口をあんぐり話に聞き入っていた。歌手の声に惚れて作曲したくなるという話には特に興味津々。平山みきは分かるが郷ひろみの声に惚れてたとは。確かにデビュー当時の郷ひろみは良かったな。……余談だが、作曲という営み自体が我輩には神秘……驚異なのだ。2021/12/19

ホークス

45
2021年刊。近田氏の批評は平易で楽しい。筒美は60年代に作曲家デビュー。シングル枚数1位(2位は小室哲哉)。洋楽好きの人も年をとると和風回帰する中、筒美は脱皮し続け、80年代ニューミュージック系作曲家の攻勢(来生たかお、井上陽水ら)にも対抗できた。主な仕事は小泉今日子、近藤真彦、少年隊等。2020年没。筒美の本質は西洋音楽のフィルター、仕事は批評・大喜利だったと言う。大喜利の定義は「解釈と捻り」。今やKポップが英語圏の音楽と同化して栄え、Jポップの中心は根っこが変わらぬままらしい。本書は貴重な証言集。2023/03/26

緋莢

21
図書館本。作った曲は3000曲近く、シングル総売り上げ7560万枚で一位。60年代から00年代までオリコンシングル1位を獲得した事のある作曲家・筒美京平。まずは、親交のあった近田春夫が、60年代から2020年まで(ただし、90年から2020年まではひとくくり)のそれぞれの年代で作られた曲について、語っています。<京平さんは、どれだけ分かりやすく聴こえる曲を書こうと、その根底には、厳然たる楽典的な素養と最新の洋楽に関する該博な知識があった>(続く2022/02/07

imagine

19
追悼のため読む。あれもこれも、そんなのまで、筒美京平だったのか!という場面はたびたびあった。本書はその功績を、まさに走馬灯のように回顧。歴史観と批評眼を伴って軽妙に語る近田春夫と、聞き手として絶妙な塩梅で話題を広げる下井草氏。とても息が合っている。表舞台に出ることを嫌いながら、生涯作曲者として常に新しい音楽にアンテナを張っていた筒美京平の実像が実感できた。本人の写真は幼少期などに限定し、アルバムジャケットが中心になっているレイアウトも良い。サブカル本のような余計な注釈が、一切ない点も読みやすい。2021/11/12

山田太郎

17
本人のやってる音楽はそう聴いてるわけでもないけど、評論とかプロデュースした音楽は面白いので、気になる人ではあるというか。CCBの有名な話嘘らしいが、またなんでそんなことに話が広がるか分からんな。Spotifyでいろいろ聴いてみようかと思った、便利な時代というか。しかし、便利だけど何でも聴けるのも、何でも聴くわけではないというなんとなく聴く幅が広がらないのがなんともなと思ったう2025/06/14

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