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内容説明
日本経済の現状と見通しを、関連する経済理論とともに解説
ビジネスパーソン向けの経済学講義の決定版
「コロナ不況なのに、株価は異常に値上がりした」
「アメリカの景気がよくなって、円安に振れた」
「最近、ケインズが見直されている」
「日本には巨額の借金があるが、財政破綻を予想する人は少ない」・・・・
日々の経済ニュースは、実は全部つながっています。
ただし、ネットで短い記事を読んだり、日々の報道を断片的に見聞きしているだけでは、本質的な流れはわかりません。
本書は現実の生々しい経済現象を追いかけながら、それらを理解するのに必要なマクロ経済理論をやさしく解説しています。
経済学の知識を使うことでそれぞれのできごとのつながりが深く理解でき、グローバル経済や金融市場の見通しが抜群によくなることが実感できます。
目次
序 章 「戦後復興」政策と長期停滞の脱出策が議論に--コロナ後の経済
第1章 コロナ危機からの回復はいつか--GDPの理論
第2章 デジタルとグリーンがなぜ重要なのか--総需要と総供給
第3章 見直されるケインズ経済学--インフレとデフレ
第4章 コロナ危機が働き方改革を加速--労働市場
第5章 ゼロ金利政策の”深掘り”とは--金融
第6章 巨額の債務は何をもたらすか--財政
第7章 先進国に共通する長期停滞と格差拡大--経済成長
第8章 貿易収支の背後にマクロ経済問題--国際金融
第9章 バブルも危機も繰り返す--資産市場
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
93
変なタイトルだなあと思いながら手にするが、読み終わってみて、伊藤先生の思いが理解できる気がする。最近、脱・財政均衡論やMMTなどの勇ましい主張が跋扈する中で、正統なマクロ経済理論で現在の状況を説明しようという使命感のようなものを感じる。確かに、需要側にカンフル剤を打ち続けるケインズ的手法が効果が上がらない中で、新古典派的な成長理論を踏まえた供給側の対策の必要性に納得。日本では、技術革新、社会システムや産業創造の転換などが働かず、TFP(全要素生産性)が伸びないことが問題だとする指摘はその通りだと思う。2021/10/12
Porco
17
経済学の教科書的な内容で、取り上げるトピックスは実際に世の中で話題になっていることで、たいへん勉強になりました。2022/02/02
モーモー
12
経済学の基礎的内容をまとめた本部。格差社会、プライマリーバランスに向けて、死亡消費税のていあんとう、ためになる話しもあった。TFPの観点でアジアの成長、日本の成長への警鐘を鳴らしており、バランスのとれた本でした2022/06/03
belalugosi6997
11
著名人が今までとは真逆の主張をしてきたら、それを許すか?問題は著者は日本を不況にした張本人の一人である。著書では正しい貨幣観=信用創造を的確に指摘している。残念だが財政赤字=悪、PB黒字化=善と決める。何のための信用創造、貨幣観なのか?一番の読み処は TFP=技術革新。技術革新はどうやって起きるのか?答えの記載なし、答は投資である。企業等が不況の時に投資はしない。国が投資をするべきだ、国も何に投資をしてはいいのかは不明だ。全てに投資をするが良い。題目は馬鹿にしているが、経済学者にしては読み易く、楽しかった2022/04/04
purupuru555
9
自分には少し難しかったかな。著者は東大名誉教授で、安倍政権に深く関わり、静岡銀行の社外取締役も勤めている。さらに付け加えると、静岡新聞にて週1回コラムを掲載している。要するに、アカデミズムだけの人ではない。そんな著者による本書の内容が妥当か否か、評者の能力では判断しかねる。2021年発行なので、新型コロナの影響には言及しているが、ロシアのウクライナ侵攻の影響についての記載はない。2022/06/14