岩波ジュニア新書<br> 中高生のための憲法教室

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岩波ジュニア新書
中高生のための憲法教室

  • 著者名:伊藤真
  • 価格 ¥946(本体¥860)
  • 岩波書店(2021/08発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784005006120

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内容説明

改憲論議の高まりのなか,教育基本法が改正され,国民投票法も成立.その流れに危機感をおぼえた著者が明日の主権者として未来を生きる若者たちに,日本国憲法の持つ力と価値をあますところなく伝えるとともに,自立した市民としていかに生きるかを説く.雑誌『世界』連載中から大好評だったコラムをまとめた1冊.

目次

はじめに┴第1限「憲法の理念」ってなんだろう┴「世界に一つだけの花」┴守らなくてはならないのは誰?┴「憲法改正」を考えるヒント┴「戦争放棄」の理由┴攻められたらどうするの?┴第2限 自分の幸せを自分で決める権利とは┴黙っていたら人権はない┴オリンピックは誰のため?┴プロ野球選手がストしていいの?┴「公共の福祉」ってなんだろう?┴公務員の人権が制限されるワケ┴「普通の国」と「日本の独自性」┴第3限 「自由」と「義務」について考える┴「表現の自由」はなぜ大事?┴嫌いなのは自由,歌うのは義務?┴教育は何のために?┴あなたも私も納税者┴「教科書検定」を憲法からみると┴教科書を選ぶとはどういうことか┴私たちはなぜ選挙にいくのか┴「よくわからないけど小泉さんが好き」?┴首相の靖国参拝と裁判所の役割┴ビラ配りは犯罪か?┴第4限 憲法改正は必要性なのだろうか?┴憲法は押しつけられたか?┴平時になんで新憲法?┴「国民投票法」を考える┴学校で強制される「愛」?┴表現の自由と国民投票┴住基ネットはなぜ危険なのか┴戦後レジームからの脱却┴第5限 国民としての主体性とは何か┴女性天皇の是非も私たちが決める┴黙秘権は何のために?┴犯罪の相談だけで処罰される!?┴被害者の人権と被告人の人権┴被害者参加制度┴裁判員制度┴第6限 平和な社会がつくるもの┴「敵基地攻撃論」と暴力の連鎖┴日本の国際貢献┴米軍再編と地方自治┴憲法から考える自民党総裁選挙┴安倍「改憲」で「美しい国」に?┴平和と福祉の強いつながり┴第7限 憲法の持つ力┴違法でなければそれでいいのか┴環境問題┴議員定数不均衡問題┴力と民主主義┴明確性の理論┴外国人の人権┴貧困と憲法┴憲法の力┴おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白義

15
「多様な個人の尊厳の尊重」のための「国家権力・多数派の制限」というのが立憲主義の基底で、その尊厳を育み、養うために平和主義や表現の自由がある、という観点が一貫して流れているので、コラム集でありながら統一感があり、かつ話題のある程度の多様性も保たれている。連載当時は小泉・第一次安部内閣だったが、本書が指摘する自民党の憲法観の問題点や争点が今もなお吹き出しまくっているのを見ると、議論において本当に進歩がない社会なのだなあ、という妙な感慨がわいてしまう。自分だけでも進歩したいなら必読である2014/05/18

はぎはぎ

5
日本国憲法の内容を立憲主義の本来の意味に紐づけながら解説した本。時事的な話題が多いため事例としては古く感じるが、憲法を当てはめて考えること自体は普遍的な営みなので問題ない。記述も平易。他の読者も書いているように、スタンスは中立ではなく筆者の立場を貫いている。本書の考え方を借りれば、そういった立場も含めて「鵜呑みにするのではなく自分で考えてね」となるわけで、私は問題ないと思うが。さて、本書の内容は中高生向けであり、元は『世界』での連載であるそうな。『世界』を読む中高生は少ないと思うのだが…。2021/12/17

あさって

5
著者の方の意見をまじえながら、憲法の考え方について説明しています。 国民の多数の意見にしたがって政治をすすめる「民主主義」に対し。それに歯止めをかけていく考え方を「立憲主義」という。 国民の多数意見にしたがった権力であっても、歯止めをかけなくてはならないときがある。 憲法は長い目でみて、国に住む人の幸せにとって本当に大切なことを規定している。 (憲法改正が話題になっているので、少しでも知っておきたいと思い読みました。憲法の理想と社会の現実。どんな選択がこれからなされるのでしょうかね)2013/06/08

スカイシアン(生茶)@憎き数学を退治

4
とにかく分かりやすかった。 昔の反省から今の憲法が生まれているのだと分かった2019/12/24

愛奈 穂佳(あいだ ほのか)

4
【ココロの琴線に触れたコトバ】こうした情報について考えるときに、前提として理解しておかなければならないことがあります。それはメディアから流される情報は、事実に対してなんらかの評価が加えられて流されているということです。そこには評価し、判断する人の考えや価値観が反映されています。2015/09/22

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