中公新書ラクレ<br> 分断のニッポン史 ありえたかもしれない敗戦後論

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中公新書ラクレ
分断のニッポン史 ありえたかもしれない敗戦後論

  • 著者名:赤上裕幸【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 中央公論新社(2021/08発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121507372

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内容説明

災害、感染症、格差……いま各所で「分断」が叫ばれる。だが歴史を遡ると、敗戦直後には国が分割される恐れが実際にあり、分断統治や架空戦記を描いた小説・マンガが人気を博してきた。欧米の学界ではこうした「歴史のif=反実仮想」の歴史学は重要な研究として認知されてきたが、本書は本邦で数少ない試みである。さらに震災等による列島分断を描いた未来小説も検証。最悪のシナリオを描いた作品群から、危機克服のヒントを学ぶ。

 おもな登場作品は井上ひさし『一分ノ一』等の歴史改変小説、佐藤大輔『征途』等の架空戦記、小松左京『日本沈没』等の未来小説、『国境のエミーリャ』等のマンガ作品etc. 計100超。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

クリママ

49
何も知らなかった。だが、先の戦争についた書かれた本を読んでいくうちに、朝鮮半島やドイツのように日本が分断されていた可能性があったことを知る。この著作は、分断された日本について書かれた作品を紹介し、敗戦、分断後を考察している。分断ものが大変多くあることに驚く。でも、まず、分断されなかった幸運は多くの人たちの犠牲の上に成り立つことにもう少しページを割いてほしいと思った。2022/02/06

おかむら

29
もしも日本が負けた時ドイツみたいに分割統治になってたら…というような歴史のifを描いた小説やマンガを分析してみた本。日本列島のどこで線を引くかも色々。北海道はソ連に侵攻されがち。エンタメ小説だけでなくガチなトンデモ系まで網羅してるのが面白かったわー。そして矢作俊彦の「あ、じゃ、ぱん」は前にトライして挫折したけどもう1回挑戦したいと思ってたんだー。2024/06/11

さとうしん

16
太平洋戦争後の分割統治など、日本が分断されるという舞台設定の小説、漫画等を分析。思ったより設定にバリエーションがあるが、「上向きの反実仮想」にせよ「下向きの反実仮想」にせよ現実の反映という側面が強い。2022/02/11

jojou

5
敗戦後、日本がドイツや朝鮮半島のように分断されていたという、ありえたかもしれない歴史を描く歴史改変ものの作品群を分析し、戦後日本史のターニングポイントを浮かび上がらせながら、「戦後」に代わる共通基盤を探る。  分断の契機は、戦後すぐには一部地域の共産化(分離独立)、70年代から80年代にかけてはソ連による北海道や新潟への侵攻など、年代ごとに傾向があるらしく、面白かった。また、紹介される作品数がかなり多いので、ブックガイドとしても使えそう。2021/08/28

spike

3
日本分断モノ小説の類ってこんなにたくさんあったのか、とひたすらそれに浸れる本。書評か何かに「そこから読み解く提言」のようなことが書いてあったように思うが、それよりもひたすらこのラインナップを楽しむのが面白い。2024/06/01

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