内容説明
遺作「オールドボーイ」含む短編集。
1986年以降に発表された10作品を収録する“無頼派作家”最晩年の短編小説集。
作者以上の無頼派である棋士・芹沢博文との交流と最期を綴った「男の花道」、中年男が嫁探しをする悲喜劇「男の十字路」、あるいは亡くなり、あるいは落ちぶれてしまったかつてのギャンブル仲間の姿を描いた「男の旅路」、無口だが芯のある男らしい男を描出した遺作「オールドボーイ」といった“男シリーズ”のほか、単行本未収録作品である「赤い靴」「青年」「蜘蛛太夫」「道路の虹」などをまとめた、色川ファン垂涎の一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
桜もち 太郎
17
小学館、単行本にして650円、そしてこの内容。小学館の理念と男気を感じるP+Dシリーズ。そして大好きな色川武大の最晩年の短篇集。作者自身若いころはかなりの不良で、本物の博打うち。かなり危ない橋を渡ってきたと各種エッセイで語られている通り、作者の奥深さというか、本当の優しさが色濃く出されている作品が多い。遺作の「オールドボーイ」もその一つだ。無口で誤解されやすいが、確かに芯がある男の凄み。男の余裕を感じる主人公の館石。そんな人物を描かせたら天下一品だ。まさに色川ファン垂涎の一冊。満足満足。2021/12/11
ようよう
2
いやー、読みやすいし、面白い。今のジェンダー感だとNGだらけの、無頼ですが、そんな単純なもんでもない。昭和のある界隈の雰囲気を良質な文章から、感じられて満足です。2023/09/10
kentaro mori
1
「男の花道」が素晴らしい。この小説自体が弔辞だ。2021/08/25
やま
0
まさしく昭和 標題のオールドボーイに憧れる昭和生まれの自分がいる2022/04/25
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