内容説明
やわらかく、そして強く――。
32年の短い生涯を閉じるまで、実父ブルース・リーがその胸に問い、また信じ、全身全霊で実践してきた人生哲学を、実娘シャノン・リーが迫真の筆致で読み解いた話題作!
父を失い、兄を失い、自分を見失いそうだった著者が立ち返ったのは、父ブルース・リーが遺した珠玉の言葉とその歩みを止めない生き方だった。
陰陽道、老荘思想、宮本武蔵……数々の知見とみずからの経験を昇華させたその哲学がここに。
大事なのはブルース・リーになろうとせず、完全な自分になれるよう努力する、ということです。――シャノン・リー(「はじめに」より)
【もくじ】
■ はじめに
第一章 水の流れていく道
第二章 空のコップ
第三章 永遠の学びの徒
第四章 相手
第五章 道具(ツール)
第六章 障害物
第七章 暴風雨
第八章 息づく空(くう)
第九章 拳を途中で封じる方法
第十章 友よ
■ エピローグ
■ 謝辞
■ 訳者解説
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅうと
17
ジークンドーの考え方がとてもわかりやすい良書。繰り返し読む本になりそう。2021/11/06
ズー
13
ちょっと前にブルース・リーのドキュメンタリー番組を観て、彼の哲学的な思想に心動かされ、もっと知りたいと思い、娘さんが書いた著書を読んでみた。悟りが開かれすぎている。うなずくことばかり。実践が難しそうなこともあるが、心持ちは十分に変えられそう。なぜそこまで達観していたんだろう。その知識を娘さんが分かりやすく集めてまとめてくれて、身近な形で届けてくれたこの本は人生のバイブルになりそう。2023/05/18
シャビ
5
名言の宝庫。この本は「ブルース・リーになる」ことは教えてくれない(本書を読めば、ブルース・リーもそんなことは望んでないと分かる)が、「最大限自分を表現する」方法を教えてくれる。どうするべきか困ったら本書を開く。 読めば、ブルース・リーの根源は哲学者とよく分かる。彼の人生も格闘技も全ては、本書の人生哲学から派生している。彼にはもっと長生きして欲しかった2023/08/14
おじ
3
娘が語る父親、哲学者としてのブルース・リー。世界規模で映画が公開延期されまくる異常事態。混迷の現代を生き抜くには、やっぱ強さより水のような柔軟さ。2021/10/08
りょうちゃん
3
ブルース・リーは武道家であり映画スターであるとともに、老荘思想をベースとした哲学者でもあった。著者は実の娘シャノン・リー。父の哲学者としての姿、思想に光をあてつつ、彼女が4歳で父やその後兄とも死別しその困難を乗り越える羅針盤として父の思想とともに生きる姿が描かれる。生きることに苦しさを感じ、乗り越えようとする人には響く言葉があるず。作中、表面上は問題なく社会生活を送っているようにみえて、兄の死を長い間乗り越えられていなかったことにシャノンが気づくシーンが印象的。自ら不幸な生き方を手放す勇気をもらえる作品2021/10/03