内容説明
食べてるあなたも共犯者!決死の潜入ルポ。
アワビ、ウナギ、ウニ、サケ、ナマコ……・「高級魚(サカナ)を食べると暴力団(ヤクザ)が儲かる」という食品業界最大のタブーを暴く。
築地市場から密漁団まで5年に及ぶ潜入ルポは刊行時、大きな反響を呼んだが、このたび文庫化にあたって「サカナとヤクザ」の歴史と現状を追加取材。新章「“魚河岸の守護神”佃政の数奇な人生」「密漁社会のマラドーナは生きていた」を書き下ろした。
推薦文は『闇金ウシジマくん』『九条の大罪』の漫画家・真鍋昌平氏、文庫解説は『モテキ』『バクマン』の映画監督・大根仁氏。
本作はノンフィクションのジャンルを超え、日本のエンタメ最前線を走る人たちから絶賛されている。
真鍋昌平(漫画家)
「人の欲望は止まらない。
ルールがあれば反則勝ちした
犯罪者がぼろ儲け。
知らないうちに自分自身が
密漁者の共犯者。
高級寿司の時価の舞台裏を
犯罪集団に
笑顔に拳は当たらない処世術で
5年間も潜入取材して
伝えてくれた勇気に泣けてくる」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
k5
60
『地面師たち』の監督、大根仁さんが解説を書いてます。銚子は日本のゴッサムシティだそうですが、ホントなんでしょうか?根室のカニ漁とかの話は昔、馳星周の小説でも読んだ記憶ありますが、アワビにナマコ、シラスウナギまでみんな密猟と深く関わっているというお話。ただ、マジメにやっている漁師さんの権利を侵害しない限り、ある程度しょうがないんじゃないか、という話ばかりだった気もしました。著者が求めている落とし所は何処?2025/01/12
ニッポニア
53
闇は深いかな、というか闇なのか、という疑問。この仕組みが日本の胃袋を支えているのかも。以下メモ。アワビ漁、海で金を拾っているようなもの。暴力団、手先になる漁師、仕入れる水産業者、魑魅魍魎が跋扈し闇夜で密漁は繰り返される。土建屋が正業、ヤクザが副業。密漁で没収されても、同じ組織が競売で買い戻すだけ。乱獲のナマコ漁、命懸け、信用だけで繋がっている密漁組織。絶滅危惧種ウナギも当然絡んできている。隣国でも密漁は一つの産業として成り立っている。あまりにも地雷が多すぎて下手に突けない。なぜ海産物を取ったら犯罪なのか。2024/11/09
あきら
20
面白かった。不思議と魚が食べたくなってしまうのだけど。 生活をしているだけで何かの犯罪に加担している共犯者である、ということに頷いてしまう。2021/09/04
緋莢
17
図書館本。「あれだけ簡単に儲かる仕事は他にない。海で金を拾っているようなもの」アワビの密漁がヤクザのシノギとなっており、平成15年に掲載された記事によると日本で取引されている45%、およそ906トンが密漁アワビという計算になるという記述に驚きます。また、アワビだけでなく、ナマコやシラス、鯨など〝濡れ手に海産物”状態とのこと。 「それに買う側は密漁品だと買い叩けるんです。1万円のアワビが5000円で買える。買っているのは 普通の業者です。市場に卸せる人間です。」(続く2024/10/09
猫森
15
魚に限らず、食品の産地表示は当てにならないと思っていたけれど、そんな生やさしいものではなかった。自分の脳みそでは書いてあることを受け止めるのが精一杯で、感想は全然まとまらない。歴史と現状(の一部)はわかったけれど、これからどうなっていくのか。警察も海上保安庁も下手に突けない密猟問題。「食の問題は生きる我々の根幹だ。不正がここまで常態化しているのに、漁業をコントロールすることなどできないだろう。」その通り。我々は知る以外何もできないが、魚を見る目が変わるのは間違いないだろう。2025/04/23
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