内容説明
今日も一日よく頑張った自分に、ごほうびの一杯を。酒好きな伯母の秘密をさぐる姪っ子、自宅での果実酒作りにはまる四十路のキャリアウーマン、実家の酒蔵を継ぐことに悩む一人娘、酒が原因で夫に出て行かれた妻、保育園の保護者達からオンライン飲み会に呼ばれたバーテンダー……。今をときめく5名の作家が「お酒」にまつわる人間ドラマを描いた、心うるおす短編小説集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
284
最終話を除き、女性一人称視点でお酒を間に置いての、人間関係を描いたほろ酔いアンソロジー。短篇は短篇の良さがありますが、その後の話や盛り込まれたエピソードをもう少し膨らませても良いと思う物が多かった印象。長編でも書けるんじゃ無いかと。終話『barきりんぐみ』はね、坊主の幼稚園の一時預かりが同じ名前で、園児が“killing me!”とか言っていて、殺伐とした世界でした。それは置いておいて、zoomでbarやるのってどんなの? って思ったら、zoomの向こう側と、本の読み手の距離感が似てるのかもね。良い感じ。2023/05/10
ひさか
258
小説推理2021年1月号、額賀みお:醸造学科の宇一くん、原田ひ香:定食屋「雑」、2月号坂井希久子:初恋ソーダ、柚月麻子:barきりんぐみ、6月号織守きょうや:ショコラと秘密は彼女に香る、のお酒にまつわる5つの短編アンソロジー。ショコラ〜は話は理解できるものの展開が陳腐。他も共感できない話が多く、あまり楽しめなかった。初恋〜は雑誌掲載時に洵さんの素敵なイラストがあったのですが、文庫には収録が難しかったんですね。残念。2022/01/05
tetsubun1000mg
241
選書された作家さんが興味深くて選ぶが大収穫。 特に原田ひ香さんの「定食屋「雑」」は昨年読んだ単行本の素になった中編だった。 不愛想な食堂の店主であるぞうさんと次第に心を通わせるわ過程が心に残っている良作だった。 また最後の柚木麻子さんの「barきりんぐみ」は登場人物の設定や会話など非常に心を揺さぶられる内容でした。 コロナ禍のZoom飲み会を文字だけでこんなにリアルに表現して感動を呼び起こせるとは、さすがの筆力には恐れいりました。2025/03/01
うっちー
220
私は毎晩ほろよいでは済んでいません2022/10/02
おしゃべりメガネ
212
タイトルに惹かれて手にとったアンソロジー。ほろよいと読書があわせてタイトルにあるなんて、ステキすぎます。しかも、作家さん達もかなりのツワモノ揃いときてますし。五人の作家さんがそれぞれの個性をいかんなく発揮しており、中でもお気に入りはぶっちぎりで柚木さん作品です。とにかくタイトルから秀逸で、読んでて「なるほど!」と。原田さん作品もらしさ満点で、とにかくこの一冊を読んでると無性にお酒をのみたくなってしまう危険がありありです。さらりと読みながらも味わい深いステキな一冊との出会いに感謝ですし、何を飲もうかな。2021/11/17
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