内容説明
「こんにちは、章子。私は20年後のあなた、30歳の章子です。あなたはきっと、これはだれかのイタズラではないかと思っているはず。だけど、これは本物の未来からの手紙なのです」
ある日突然、少女に届いた一通の手紙。送り主は未来の自分だという──。
家にも学校にも居場所のない、追い詰められた子どもたちに待つ未来とは!?
デビュー作『告白』から10年、新たなる代表作の誕生!
※映画『未来』は2026年5月8日公開(出演:黒島結菜・北川景子/監督:瀬々敬久)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
JKD
285
「未来からの手紙」というカラクリよりも、重厚で緻密な物語の構成に圧倒されました。とくにエピソードⅠからの怒濤の展開とⅢの衝撃は圧巻。すべてを終わらせるために、過去を消し去るために、自宅を放火する心情が辛く切ない。それぞれが経験してきたことの先には必ず未来がある。読み終わって鳥肌立ちました。2021/08/25
Kanonlicht
247
誰だって不幸になりたくなんかない。でも、生まれた環境や大人に庇護されるべき子どもの立場では、どうにもできないこともある。「親ガチャ」という言葉に不快感を示すのは簡単だけど、世の中にはそれが冗談で済まされない子どもたちもいることを忘れてはいけないと感じた。この物語に救いがあるとすれば、どれほど不幸にみまわれようとも、まわりには必ずそれを理解し手を差し伸べてくれる人がいるということ。著者がはじめて書いたというあとがきも必読。イヤミスばかり書く人なんて思っていてごめんなさい。2021/10/16
fwhd8325
184
湊さんはあまり相性のよくない作家なのだけど、この作品は面白いと感じました。今まで、どちらかというと無機質な印象でしたが、この物語には血が通っているというか、作家の熱い思いが伝わってくるようでした。そして、あとがきを読んでそれが間違っていないことを感じました。人気作家の湊さんが苦しんでいたことを書かれています。そしてこの作品への思い。遅まきながら、湊さんを注目していきたいと思います。2021/12/23
rico
184
やり切れない現実に懸命に抗う少女に届いた、未来の自分からの手紙。この手紙がやさしい未来に彼女を導く・・・なわけない。湊さんだもの。読むほどに辛くなる。腹が立つ。許せない!・・・こんな酷い大人たちは、少数派だと信じたい。でも当事者にはそれが唯一の自分の人生。子どもは親も生まれる環境も選べない。「夢の国」に逃げ込むのではなく、声を上げることを選んだ少女たち。耳を傾けてくれる大人に会えることを信じて。ごめんなさい。私も見ようとしていなかった。今からでもいいかな。聞かせて、あなたの声を。私にも何かできるかな・・・2021/12/15
納間田 圭
175
20年後の未来の自分から一通の手紙が届いた…。それから始まる少女4人の話し。章子、亜里沙、真唯子、真珠は…それぞれが追い詰められ、それぞれが居場所がなかった。この題名なら…ここからその手紙で救われハッピーエンドな未来へ的なのだろうけど。その内容は…やはり彼女らしい強烈なイヤミス。とても平常心じゃ読んじゃいられない。耳を疑うような軽妙な口調で問われる…「おまえもやるか」って。それは…悪魔の言葉。ハンマーで一撃をくらったような衝撃が走った。さすが…あの「告白」を正統に受け継ぐという本作。読むとやばい2021/12/18
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