内容説明
究極の山田洋次賛歌
『男はつらいよ』という映画は、無縁社会、自殺社会、そして3・11などの困難な時代に、ひとつの希望を与えてくれるものであり、映画が社会と時代に対して、なんらかの力をもちうることを教えてくれる。
【著者】
吉村英夫
1940年生、映画史研究者。元愛知淑徳大学教授。
目次
第1章 解放された空間「とらや」
第2章 小津安二郎を受け継ぐ山田
第3章 『男はつらいよ』は《仮題》だった!
第4章 大ヒット――リリー、そして吉永小百合も登場
第5章 下町こそ故郷
第6章 愛の変貌
第7章 おさきにどうぞ
第8章 『釣りバカ日誌』と寅さん
第9章 無縁社会に抗して生きる寅
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さとむ
3
震災直後に書かれたこともあってか、著者の無縁社会への危機感や家族・地域コミュニティーへの想いがひしひしと伝わってきた。また、山田洋次監督と「寅さん」を演じきった渥美清にあらためて尊敬の念を抱いた。チャップリンもそうだけど、人間の喜怒哀楽を表現できる人を僕は尊敬する。著者によれば、「釣りバカ日誌」は「男はつらいよ」と「対の関係」にあるという。昨年から見始めた「男はつらいよ」も最後の48作を残すのみ。次は「釣りバカシリーズ」にチャレンジしよう。2013/12/28
しゅんぺい(笑)
2
やっと、途切れ途切れに読んで読了。寅さんについての本は問答無用におもしろい。べた褒めではなくて、ちゃんと「男はつらいよ」を批評してくれているところが、この著者さんの信用できるところ。2017/01/02
おおい
0
なるほど。2023/08/02