内容説明
それでも誰かにこの仕事を続けさせますか?
2013年春、動物愛護法改正に伴い、熊本県動物管理センターで働き始めた玲と和美。
ガス室での殺処分が漫然と続く職場で、犬猫たちを救おう、せめて環境を改善しようと奮闘するも――。
現場のリアルに迫るノンフィクション。
杉本彩さん推薦!
【著者】
藤崎童士
1968年生まれ。ノンフィクション作家。劇作活動として、2004年度、06年度に文化庁舞台芸術創作奨励賞(現代演劇部門)を受賞。
目次
プロローグ
第一章 二つの施設
第二章 厳しい現実
第三章 敗れざる者
第四章 蘇生
エピローグ――熊本地震の裏でなにが起きていたか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
manamuse
29
国、県、市町村、それぞれに定められた複雑な動物愛護法により保健所、愛護センター、管理センターは混乱。矛盾、理不尽、無関心。まともであればあるほど精神を病んでしまう職員達。棄てる人がいる限り、殺処分はなくならない。2019/09/16
エル
10
まさに犬猫のアウシュビッツ。せめて心がある職員がいたら最後の数日ぐらいは穏やかに過ごせたかもしれないのに。なんともモヤモヤする本。2021/02/22
きょん
8
同じ熊本県の愛護センターでも、県と市でこれだけ対応が違うのかとがく然とした。殺処分を少しでも減らしたいと敢えて県の管理センターで働き始めた二人の女性だが、保健所、ボランティア、同僚の技術員たちとの軋轢や意識の差に苦しみ、動物のために涙を流す。技術員の動物への接し方も心が痛んだが、本当に罪深いのは動物を捨てる飼い主たちだ。保健所に引き取りを依頼する飼い主には、殺処分の現場を見届けることを義務づけたくなる。あまりに悲惨な実態に後悔するだろう。譲渡の機運をもっと高めていくために自分もできることを探していきたい。2021/02/03
飲も飲も
7
目をそむけたくなるような悲しい現実。でも、多くの人に知ってほしい。2018/10/15
ゼンタンくじら
6
犬猫のアウシュヴィッツと化した悲惨で辛すぎる状態に目を背けたくなった。ほのぼのとした表紙のイラストとは裏腹に心を抉られるような内容でした。p.199『専門員に求められた仕事とは一体なんだったのか?人間にもてあそばれた愛玩動物の痛みや苦しみに正面から向き合い、死の直前まで世話をする。そして最後を看取り、悼む。きっと、それだけだ。』2025/05/13
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