内容説明
アメリカの辺境を旅して、その土地の先住民、労働者、美術館学芸員など出会った人々を通して社会の格差と分断を考察した記録文学。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ほし
12
文化人類学者である筆者と、写真家のマコトによる二人旅。アメリカの周縁-アラスカやハワイ、内陸部の州など-を旅しながら、そこで出会った人々、景色の様子が綴られた紀行文です。筆者はだいぶ内省的な人物のようで、度々思索の渦へと取り込まれていくのですが、からりとした性格で感覚的な人物であるマコトが共にいることで、絶妙なバランス、リズムのある旅と文章になっているように思います。大統領選、信仰、宗教を巡る旅となった6章は特に読み応えがあり、矛盾を抱えた大国の中で生きている人々の息遣いが聞こえて来るようでした。2021/08/20
Tom Sasa
1
読了。 日本ではまったく見えてない、その人達の声が聞こえてきました。2021/09/12
ぼや
0
旅って人との出会いなんだなと思った。ここに書ききれなかったこともあるだろうけど、行く先々で色んな人と出会って色んな話をしてる事そのものが凄いなって思う。町で出会った人も誰にでも話をするわけじゃなくて、「海をあげる」にもあったように、聞く耳を持ってる人だって分かるんじゃないかな。ところで私自身は、旅の人に自分の地元について、この本に出てきた人のように深く話せるだろうか。ずっと同じ町に住んでるからって、語ることがたくさんあるようには思えない。私とこの町はどう繋がってるんだろう。2022/01/05
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