内容説明
秦の始皇帝に「これを書いた者に会えたら死んでもいい」とまで言われ、熱愛された異端の書、『韓非子』。以来、儒家による仁の教えを役に立たないものとして批判し、徹底した法術主義による冷徹な統治を説いたその書は、中国の為政者たちに密かに読み継がれてきた。儒教は体制維持の上では極めて都合のいい学問だと言われているが、為政者にとっては『韓非子』の方が現実的に役立つと思われる内容を持っているし、実際に読まれてきただろうと言われている。『三国志』の英雄、諸葛孔明も劉備の子劉禅に『韓非子』を筆写して献上したと言う。本書は、「矛盾」「株を守る」など豊かな比喩のあふれる『韓非子』の中から、名言を厳選し、書き下し文と現代語訳を付して分かりやすく解説したものである。弱肉強食の過酷な生き残り競争の中、理論面で中国初の天下統一に大きく貢献した韓非の主張から、現代の競争社会を生き抜く知恵を学ぶ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SGM
2
★★☆☆☆全体的に読みづらい。内容も浅い。2016/02/19
星野紗奈
1
レポートの資料として、市立図書館で借りた。今回は時間がないのでほぼ流し読み。今までの思想に関する本は「人間としてこうあるべき」というのが中心だった気がするが、韓非子は「人の上に立つにはこれが大事」という感じで、なんとなく会社経営のハウトゥー本と似ているように思った。機会があれば、今度じっくり読んでみたい。2021/07/06
Shingo Otsuka
0
聖人ではない普通の人が国を治めるためには、法が必要、ということでしょうか。2016/10/30
寝なきゃ
0
この内容を実践したら、人ではなくなる。無駄な時間だった。2013/09/30
ブラタン
0
高校時代、父から渡された本が「韓非子」の本であった。その時読んだかどうかは忘れたが、今読むと父の言いたかったことは何となくわかるような気がする。信賞必罰・法術主義。上に立つ者としては心得ておく考えだとは思うが、「人間はそれだけではない」と。私もそう思う。2009/02/26