生きるためのフェミニズム パンとバラと反資本主義

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生きるためのフェミニズム パンとバラと反資本主義

  • 著者名:堅田香緒里
  • 価格 ¥1,683(本体¥1,530)
  • タバブックス(2021/07発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784907053499

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内容説明

私たちはみな、資本主義という恒常的な災害の被災者である。パン(金)も、バラ(尊厳)も、両方よこせ!

女性の活躍、ケア労働、路上生活、再開発、生活保護...あらゆる格差、貧困、分断の問題を最新のフェミニズムの視点から読み解き、国内外の事例から日常的で具体的な抵抗の方法を探る。気鋭の社会学者、初の単著。

目次
はじめに
I パンとバラのフェミニズム/私たちはみな、資本主義という恒常的な災害の被災者である
 パンとバラのストライキ――ローレンスの移民女性労働者たちのストライキ
 「活」という名の妖怪――パンを食わせずバラ(のようなもの)を差し出すネオリベラリズム
 魔女は禁欲しない――パンもバラもよこせ!
 パンデミックにおけるケアインカムの要求
II 個人的なことは政治的なこと/路上、工場、周辺の場から
 紙の味
 現代の屑拾い
 無菌化された労働力商品たちの夜
 「声」をきくことの無理
III ジェントリフィケーションと交差性/日常の抵抗運動
 クレンジングされる街で
 猫のように体をこすりつけろ
 抵抗する庭
 「開発」と家父長制
 差別の交差性(インターセクショナリティ)
 路上のホモソーシャル空間
 夜を歩くために

目次

目次
はじめに
I パンとバラのフェミニズム/私たちはみな、資本主義という恒常的な災害の被災者である
 パンとバラのストライキ――ローレンスの移民女性労働者たちのストライキ
 「活」という名の妖怪――パンを食わせずバラ(のようなもの)を差し出すネオリベラリズム
 魔女は禁欲しない――パンもバラもよこせ!
 パンデミックにおけるケアインカムの要求
II 個人的なことは政治的なこと/路上、工場、周辺の場から
 紙の味
 現代の屑拾い
 無菌化された労働力商品たちの夜
 「声」をきくことの無理
III ジェントリフィケーションと交差性/日常の抵抗運動
 クレンジングされる街で
 猫のように体をこすりつけろ
 抵抗する庭
 「開発」と家父長制
 差別の交差性(インターセクショナリティ)
 路上のホモソーシャル空間
 夜を歩くために

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

厩戸皇子そっくりおじさん・寺

76
これを読了した今日(2021年8月13日)、メンタリストDaiGoの貧困層への蔑視発言が炎上しているが、最近出たこの本を読むと、学者である著者は10代の頃からホームレスと交流を持っていたとある。どんな人なのだろうかと、失礼ながら著者を画像検索してみると、鳥山明『Dr.スランプ』のアラレちゃんのような方で、そんな方がホームレス社会に入っていき、社会の差別や矛盾、自らの心を見詰めて現実と格闘していた姿に頭が下がる。近年フェミニズムの本は毎年良い本が出ているが、今年の収穫の一つ。DaiGo氏に読ませたい。 2021/08/13

katoyann

21
若い学生時代からホームレス支援に従事し、今は社会福祉学の専門家として大学で教鞭を取る著者による研究エッセイ。表題のバラとはアイデンティティ・ポリティクスの文脈における差異の承認を示唆する。差異の承認とは、同性婚や女性の企業での活躍を例として、セクシュアリティとジェンダーの多様性を尊重する社会の動向を意味する。これは差別の克服を意味するため望ましい動きなのだが、実は市場に役立つ人間を重視し、婚姻制度は温存するという意味で新自由主義に親和的な側面を持つという。著者は多様性と共にパンの保障と包摂を訴えている。2022/05/23

センケイ (線形)

13
読みかけだったけど、まだまだ勉強不足だなぁと思って読了。結局自分のような人間を含めて、生存のために大事なことなんだよなと再認識させられる。自分は何かを一生懸命にやることを、無批判にヨシとしてしまってないだろうか。その考えは、どのような背景や社会構造から来ているのだろうか。この辺に目を向けないと、自分を含めて皆頑張っているはずなのに、構造が理由で捩れた方に行っていまいかねない。2022/05/29

Mc6ρ助

13
古い考えに凝り固まった爺さまはこういうふうにはっきり言ってもらわないとダメだ。前々からおかしいと思っていた家事・家庭内ケア労働の位置づけ、資本主義はこれらを労働者が無償で準備することを前提としているんだって。この本ではそこからベーシックインカムを導いているけれど、社会保障としては、住を含めてベーシックサービスの方がしっくりくるように思われる。とはいえ、「資本主義はおかしい」の次への道のりは遠い。2021/12/10

二人娘の父

12
フェミニズムも包括しつつ、主題は貧困と格差を生み出すネオリベラリズム=現代資本主義への批判的なエッセイ集。読みやすいのでサラッと読み通してしまったが、有意義な視点が各所にあった気がする。印象に残るのはやはり寿町のホームレスとのエピソード。同じテーマを扱った丸山里美氏の『女性ホームレスとして生きる』との異同についても考えさせられた。本書は特にタイトルが秀逸である。生きるためのフェミニズムという言葉の強さと、生きるためには「パンとバラ」を寄こせという主張は力強く、そしてしなやかに、当事者に届いてほしい。2022/09/15

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