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内容説明
ぼくらは本当にモテないから苦しいのか? 「〈キモい〉〈弱い〉〈ダサい〉 暴力的に片づけられがちな問題を豊かな言葉で掘り返す男性研究の書」――桃山商事・清田隆之氏、推薦! 恋人がいない、女性から好意を向けられない等の苦悩は、「非モテ」という言葉によって90年代後半からネットを賑わせてきた。現在も「非モテ」問題は多くの男性の心を捉えて離さない。しかし、本当に「非モテ」男性はモテないから苦しいのだろうか? 男性性が内包する問題について研究し、当事者の語り合いグループを立ち上げた著者が、男性が「非モテ」という苦悩を抱くまでの過程や内実を掘り下げ、問題の背景や構造を解き明かす。そして「非モテ」の苦悩から抜け出すための実践まで男性学の視点から提示していく。
目次
はじめに
第一章 「非モテ」とは何か
第二章 「ぼくらの非モテ研究会」
第三章 追い詰められる非モテ・自分を追い詰める非モテ
第四章 女神への執着と非モテ
第五章 非モテから離れる実践
第六章 非モテの苦悩の正体を考える
第七章 つながり出した非モテ
終章 隣り合って「男」を探求するということ
おわりに
註
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海月
76
図書館本で更に新刊として一際目立ってたので読んでみることに。非モテ…なんだかあと一歩踏み出す勇気があったりすれば非モテから脱却できる気がする彼らの話。ちょっと疑問に残ることもちらほらありましたが全体的になんとなぁく分かるってどった程度です。自分も結構非モテな部類に入ってたのかもなぁと今更思ってたりしました(笑)2021/12/15
ふみあき
38
非モテの苦悩は分かる、つもりだ。私も今でこそ結婚して子どももいるが、異性とは無縁な暗い青春時代を過ごした身。しかし本書で紹介される「非モテ研」のメンバーの経験談は、みな異性に(時には犯罪レベルと言えるまで)積極的にアプローチしているし、個人的に違和感があった。勿論、ホモソーシャルな集団内における独特のノリへの忌避や、恋人を作ることでの「一発逆転」の思想など、理解できる部分もあるが。で、結局最後は、男性間の競争性の相対化とか、問題を親密性から公共性にシフトするとか、フェミニズム的(?)な決着が提示される。2021/07/21
Speyside
34
妻に「事例がキモかった。男性の感想を聞いてみたい」と手渡されて読む。「非モテ」に悩む当事者の語り合いグループを立ち上げた社会学の研究者が、苦悩の正体を解明していく本。男性集団の主流から外れ疎外感や未達の感覚を抱いている男性が、彼女ができることで「一発逆転」できるという思考に陥り、こじらせていく過程がとても腑に落ちたが、身に覚えがあり心が痛かった。実態のない男らしさを求めて汲々とし、周囲を蹴落とそうとする男性特有の生き辛さ。先行研究を丹念に追い、研究者の権力性についても内省する真摯な姿勢に大変好感が持てた。2021/11/16
りょうみや
31
ありそうでこれまで見たことがなかったモテない男性の社会学。非モテ研究会の男性達の生々しい自尊心を削られる経験談がなんとも胸に刺さる。苦しいのはモテないだけでなく男集団の中で順列が下だからということになる。著者自身も非モテ研究会のメンバーであり、その内側と外側の両方の立場を行き来する苦悩も描かれている。2022/07/10
イトノコ
30
キンドル。「非モテ研」を主催する著者が、非モテとされる人々の背景と行動原理を分析。/非モテの端緒は、その集団のヒエラルキー上位者から「理想の男性像」という果てしなくファジーなものから外れている部分を継続的に「いじられる」ことだと言う。それが無意識のうちに彼らの自尊感情を削っていく。彼らはその集団から決定的に排斥されるのを避けるためにそれを甘んじて受け、むしろ集団での居場所を確保するためにみずから「いじられ役」を演じることもある。この構造は既読の「上司のいじりが許せない」にもあった構造だな。続く→2021/09/18
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