対決!日本史2 幕末から維新編

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対決!日本史2 幕末から維新編

  • ISBN:9784267022951

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内容説明

信念はあるか、
理想はあるか、
胸の底に秘めた怒りはあるか――。
明治維新の功罪を見極めろ!

この国の病根に迫る近代史シリーズ始動!
これからの日本を再建していく上で、明治維新をどう評価するかは死活的に重要である。なぜなら維新においてどのような国家を作ろうとしていたかを知ることは、新しい日本のグランドデザインを考える上で大きなヒントになるからだ。(「まえがき」より 安部龍太郎)

「明治維新は功罪相半ばするのだ」という視点で、歴史を等身大で見ていくべきです。明治維新は古い過去の産物ではありません。あの時代をどう評価するかという問題は、今も回答がでないまま積み残されているのです。(「本文」より 佐藤優)

●目次●
第1章 ペリー来航とパラダイムチェンジ
第2章 「パクス・トクガワーナ」時代の終焉
第3章 江戸無血開城の奇跡
第4章 征韓論と西郷隆盛の限界
第5章 中央集権国家の成立
第6章 自由民権運動の展開

●主な内容●
◇ 明治維新は「天皇・幕府・大名・武士・庶民」というヒエラルキーの中から幕府と大名を抜いたにすぎない。
◇ 幕府が外国との交渉を急いだのは、東京湾3000 艘の流通を妨害されたから。
◇ 徳川慶喜は「天皇には絶対に逆らえない」という大原則をもっていた。
◇ 江戸無血開城が失敗したら、京都に新政府の首都が出来ていた。
◇ パリ万博に独立国家のフリをしてブースを開設した薩摩藩
◇ 征韓論に火をつけた「八戸事件」は薩摩版藩の謀略! ?
◇ 板垣退助の自由民権運動は人事抗争から始まった。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

けやき

45
安部龍太郎と佐藤優による日本史に関する対談第二弾。今回は幕末から明治維新について。勉強になった。2023/01/14

aika

44
列強の帝国主義が世界を席巻する中で、日本には植民地化されずに文明化するという新しい時代がやって来た。そんな明治維新が手放しで礼讃できない様々な要因を、日本史の細かな資料にまで通じる安部さんと、世界の思想哲学に造詣の深い佐藤さんが織り成す斬新な知見の数々は興味深いものばかりでした。特に、富国強兵のための人材を促成で作るための学制と、薩長出身者が多く人材登用されるという明治時代からの名残が、関東軍の暴走や東条内閣の誕生、そして敗戦まで地続きになっているという二人の考察には驚きです。続編が出たら読みたいです。2022/09/08

gtn

32
「宵越しの金は持たねえ」という江戸っ子の言葉。言い換えれば、150万人の人々が、飢えることもなく、それなりに暮らせていたという指摘は目からうろこ。そんなコミュニティを崩壊させたのが維新後の革命者たち。歴史は多面的に見るべきと気付かされる。2021/11/26

Isamash

31
作家安部龍太郎と佐藤優の2021年発行対談書。維新が巷で言われている様な革命的画期的なものでなく、庶民非関与の権力闘争で、第二大戦や現在にも繋がるまずい点が幾つか有るとの指摘は成る程と思わされた。薩長閥、テロへの弱腰対応、神話と歴史の無区別、格差の早急に必要な官僚を作るための暗記重視の詰め込み教育などなど。密貿易で儲けパリ派万博に独自出展した薩摩藩の術賢さ、孝明天皇のヒ素毒殺説、西郷との面談前に海軍を東京湾に配備した勝海舟の用意周到さ、世界の中での日本を理解出来なかった西郷隆盛の視野の狭さ等、実に面白い。2024/04/03

さきん

23
佐藤氏だけになるとキリスト教視点からの社会批評になりがちだけど、歴史小説家のおかげで、日本史の話にはなっているが、中々かみ合わず、議論までには深まらず、お互いに知識の確認にとどまっている感じはした。キリスト教と大乗仏教が似ているのは、ネストリウス派の影響はあるかもしれないが、有袋類と同じ共進化の意味合いが強いと思った。中江兆民の生きざまは本当に尊敬してしまう。2021/08/20

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