内容説明
なぜ紛争は長期化し、暴力は再発するのか?
▼冷戦終結後、世界各地で民族対立による紛争が長期化し、解決が難航しているのはなぜか。
▼「南アジアのバルカン」とも言われるインド北東部は、複雑な民族構成に起因する紛争が多発し、政治的合意が得られたあとも多くの住民が避難を余儀なくされている。
インド政府により取材が制限されるなか、避難民や運動指導者らに行った聞き取り調査をもとに、「なぜ暴力が終わらないのか」という現代の難問に挑んだ一冊。
目次
略語表
序 章 ポスト紛争期の暴力と人間の安全保障
第1章 紛争・ポスト紛争期の暴力と紛争解決としての連邦制
第2章 インド北東部におけるエスニック紛争と「うわべだけの連邦制」
第3章 ボドランド運動とポスト紛争期の暴力
第4章 1990年代暴動と国内避難の長期化――ボドランドにおける地方専制者の出現
第5章 暴力の再発とエスニックな専制政治
終 章――紛争と暴力の長期化を終わらせるために
参考文献
初出一覧
あとがき
索 引
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くらーく
2
アッサム州には、先住民のボド民族とイスラム教徒の入植者さらにアディバシ民族との間で土地をめぐる長い争いの歴史があるらしい。面倒だねえ、民族紛争、宗教をめぐるいざこざは。どんな紛争でも、なぜか被害者は弱者である女子供なんだわなあ。 なぜ、小火器を持っているのだろうねえ。誰が作って売っているんだろうねえ。 どうして、弱いものを虐げる倫理観を育て上げるのだろうねえ。自分は弱いものはかばうように育てられたし、そういう環境だったと思うが。 本は論文みたいなので、読むのが大変です。だいぶ飛ばしました。2021/06/05