平凡社新書<br> 農業消滅 - 農政の失敗がまねく国家存亡の危機

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平凡社新書
農業消滅 - 農政の失敗がまねく国家存亡の危機

  • 著者名:鈴木宣弘
  • 価格 ¥774(本体¥704)
  • 平凡社(2021/07発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784582859799

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内容説明

日本の食糧自給率は37%。もし輸入がストップし穀物価格が暴騰すれば……。日本の農業はいま、どのような危機にあるのかを考える。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

112
国家にとって農業は非常に重要だと感じつつ、自分に知見が乏しいから勉強しようと思って手にした。選ぶ本を間違った気がする。著者は、政府の施策を徹底的に糾弾する。日本は農業過保護だと言うが、英米の農業所得は90%が補助金(日本は30%)。農業はコモンズだから市場原理の適用が間違い。政府は工業製品(自動車)の利益のために農業を犠牲にした。結果、食糧自給も食の安全性も危機的な状況だという内容。週刊誌の記事ならこれでいい。でも、数多くの政府委員として農政に深く関わってこられた東大教授が、何を今更、こんな批判を…。2021/11/26

skunk_c

93
前半は堤美果を思わせるような、日本政府のアメリカ(およびM社のような多国籍企業)べったりの政策を文字通り過激に批判する。しかしこの著者は東大勤務のベテラン農業経済学者で、農水省あがりで政府の各種委員も務めた方。後半の日本農業のあるべき将来像については、長らく農業に関心を寄せてきたものから見て、うなずける内容だった。特に食料安全保障というヨーロッパではスタンダードの考え方が日本に欠けているという指摘は同感(1961年農業基本法でこの基本をかなぐり捨てている)。著者は(委員も務めた)経産省に相当お怒りの様子。2022/11/10

きみたけ

69
著者は、農林水産省を歴任、東京大学大学院農学生命科学研究科教授で農業経済学専門の鈴木宣弘先生。農政の実態を明かし、日本の食の安全について考察の上、日本の食の未来を守るための展望を論じた一冊。2021年7月発刊。刺激的な内容に多少驚きつつ、農政についての知識はほぼゼロに等しく、日本の現実を知ることができとても勉強になりました。付録の「建前→本音の政治・行政用語の変換表」が辛辣。「国益を守る」→自身の政治生命を守ること。アメリカの要求に従い、政権と結びつく企業の利益を守ることで、国民の命や暮らしを犠牲にする。2025/01/24

けんとまん1007

56
人は生物であり、食は命に直結する。安心して食べることができるのか・・は、よく考える。以前は稲作をやっていたが、零細規模であることなどからやめて、従兄に委託している。自家菜園はそれなりにやっていて、その分は安心して食べている。が、以前から思っていたとおり、種が重要。確かに、海外産が多い。それでも、種芋や種を少しはつないでいる。それを踏まえながら読むと、考えることも多い。2023/02/13

佐治駿河

49
かなり刺激的な内容となります。著者は外交問題と絡めて日本の農業を真剣に憂いています。私もこれまでのモンサント社と米国の横暴ぶりに憤りを感じてしましたが、そのあたりも詳しく書かれており私の中の怒りに油を注いで炎が大きくなった感じです。本書でも書かかれていますが、米国での日本向け小麦は収穫前に農薬を散布して枯らします。収穫場を一様に枯らすことによって小麦の収穫がしやすくなるのです。これによって残留農薬がある小麦が平然と日本に輸入されています。これは私も業界に身を置いていますので人づてに耳にすることがあります。2024/11/22

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