内容説明
六年三組の調理実習中に起きた洗剤混入事件。犯人が名乗りでない中、担任の幾田先生はクラスを見回してこう告げた。「皆さんは、大した大人にはなれない」先生の残酷な言葉が、教室に波紋を生んで……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
itica
84
学級崩壊寸前の6年3組。子供を侮ってはいけない。支配したがる子、教室の中心になりたい子、空気の読めない子、ぼっちが嫌で合わせる子。30人いれば30の個性が一つの部屋の中で化学反応を起こす。そんな子供たちの姿は大人の世界の縮図を見るようで辛い。教師や親だけでなく、大人は子供を見守ってゆく責任があると感じた。エピローグで少し救われる。 2024/04/24
エドワード
57
小学生のクラス、それは大人の社会の鏡だ。だが彼らは意地悪や茶化しや悪戯が大好きだ。騒ぎ始めたら止まらない。サブタイトル「みんなといたいみんな」「こんなものは、全部通り過ぎる」が強い同調圧力を表していて心が痛い。あまりにひどい悪戯に、先生は「皆さんは、どうせたいした大人にはなれない。」と言い放つ。先生に同情するが、生徒にも同情する。大人になり、先生になった女子は振り返る。「それでも近づく余地は残されている、という意味だったのではないか」と。子供たちは家庭環境も性格も千差万別だ。教育者は本当に聖職だと思う。2022/01/20
モモ
53
文庫書き下ろし特別篇があるため再読。ずっと、みんなに優しいのに軽んじられていた、ほのかが主人公。擦り切れた水着などの理由が分かる家族の状態。一人で背負っているものが子どもなのに重すぎる。でも、救いを見つけ、一歩一歩進んでいく姿に希望を感じる。やはり、この話は好き。2023/06/23
kei302
53
KUでレンタル。文庫化でほのか篇が追加されているが、まっすう先生の話で終わる方が感動が深かったのになあと、ちょぴり残念な気分。順番変えた方がいいよ。公立小学校の6年生の心情や人間関係がリアル。入試問題に多く引用されるのにも納得。2023/02/23
タルシル📖ヨムノスキー
37
色々な物事が低年齢化していると言われて久しいですが、思春期といえば中学生というイメージだった私にとってこの物語は衝撃的でした。大人に片足を突っ込んでいる女子、まだまだ幼いバカ男子。彼らの世界はとにかく広くて狭くて、深くて浅くて、鋭くて鈍い。そしてタイトル通り「今がすべて」。学級崩壊、偏見や差別。これらは子供たちが生まれながらに持っていることではないから、やっぱり親や教師など、身近な大人の影響が大きいんだろう。なんて書いている自分も大した親ではなかったけれど。ずっと手元に置きたい大切な物語が一冊増えました。2023/07/18
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