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内容説明
占領後のわが国で、“日本版CIA”をつくろうとした政治家がいた。その名は緒方竹虎。保守自由主義の立場から、戦前・戦時中に朝日新聞社の幹部、情報局総裁を務め、戦後は吉田茂内閣のもとでアメリカと連携しつつ日本のインテリジェンス(情報・諜報)機関の確立に奮闘。さらに戦後、保守合同・自民党の結党を成し遂げた希代の人物だ。国家にとって情報が「命」であることを、緒方の苦闘を通じて伝える著者渾身の一冊。 ●適塾と玄洋社――国際派の自由民権運動の系譜 ●共産主義とファシズムという「悪病の流行」 ●満洲事変が転機だった――朝日新聞と軍部 ●東亜問題調査会と同盟通信社――民間シンクタンク創設へ ●二・二六事件と大政翼賛会 ●我に自由を与えよ、然らずんば死を与えよ ●情報なき政府と最高戦争指導会議 ●和平・終戦を模索――繆斌(みょうひん)工作 ●東久邇宮内閣での情報開示、言論の自由政策 ●日本版CIAの新設ならず
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ジュンジュン
10
情報戦を担うインテリジェンス機関を、戦前日本(戦中も含めて)は終ぞ構築することができなかった。明治憲法下、天皇大権によって生ずるセクショナリズムを克服できずに。その過程を、戦後、情報機関設立を目指した緒方竹虎の生涯を追いかけながら考察する。横断的な情報の収集、分析の重要性はまったく同感ながら、そこと竹虎を結びつけるのはやや強引かなと感じた。2021/11/06
fseigojp
9
皇室主義と自由主義は矛盾しない 協同組合主義と国家社会主義も矛盾しない 国家社会主義は沈潜しているが、危機にはポピュリズムとして再現する?2022/05/14
フンフン
7
朝日新聞主筆、小磯内閣の情報局総裁、戦後は公職追放解除後第4次吉田内閣の官房長官、自由党総裁などを歴任し、いずれ首相となることを確実視されながら急死した緒方竹虎の伝記。小さなことだが、気になったこと。漢文の素養のない人が戦前の歴史研究をすると読めない文献に出くわす。きちんと辞書を引けばいいだろうが相手の方が間違ったと誤解する。緒方からの引用の「辞った」に(ママ)のルビが振ってある。どの漢和辞典にも「ことわる」の訓は出ているが、著者は知らないのだろう。それで緒方の方が誤記したと考えるところがすごいね。2022/01/01
WS
4
言論の自由を喚起すれば、情報は活発になるのだという事がよくわかったし、真逆の政策を取ってしまった東條政権がいかにまずかったのかがよくわかった。新聞記者から副総理情報局総裁まで努め、CIAとも信頼関係を築くことができる人間力に感服した。こうした姿勢を少しでも受け継ぎたい。2022/10/01
ozmaax
2
詳しく知らなかった緒方の来歴を知ることが出来た。ただインテリジェンス(?)との結びつきについてはについては中途半端な印象2022/08/21
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