韓国の行動原理

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韓国の行動原理

  • 著者名:小倉紀蔵
  • 価格 ¥850(本体¥773)
  • PHP研究所(2021/07発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569849980

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内容説明

日韓請求権協定に関わる報道に接して、韓国人の法意識に疑問を持つ人は少なくない。著者は韓国は法よりも道徳にこだわる国だと説く。朱子学の影響で、韓国では道徳は敵を叩き潰すための武器になっている。また、韓国の前近代が王朝であり、日本の前近代が封建社会であったことの違いも大きいといえる。道徳にこだわる社会であるために、民主主義という概念に対する捉え方も、日本と韓国では異なる。韓国における民主主義は、「道徳的社会を実現する」ためのシステムと見なされている。ただし「法を軽視する韓国の民主主義はレベルが低い」と考えるのは危険である。韓国の法曹的能力は高く、「法」に関する世界の最先端のトレンドに敏感である。その一方で、著者は韓国を国家と思わず、一つの「運動団体」と捉えたほうがよいと説く。韓国の実像は、日本ではまだまだ知られていない。韓国を知悉する東アジア思想研究者が、この国を理解するための視座を提供する一冊である。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

27
日本も韓国も含め東アジアには主権国家としてのメンタリティが希薄だという。そういう似ているところは似ているけれどそうでないところ(国の成り立ちとか)はとことん対照的だねという印象。韓国としては民主主義を自力で勝ち取ったという自負が良くも悪くも大きいのかな。憲法9条を知らない韓国民が多いというのは意外。筆者のように一歩ひいて右も左も冷静に見渡す視点を持ちたいもんや2021/11/11

yyrn

17
古い歴史からひも解いて韓国の人々の深層心理にまで踏み込んだ解釈は、なるほどとうなづくところが多かったが、ただその説に従うと朴槿恵(パク・クネ)前大統領が「加害者と被害者の立場は千年経っても変わらない」と言い切ってしまったように、いつまで経っても反日行動や謝罪要求が繰り返されることが宣言されたようなもので、救いが見いだせないところが正直つらい。作者はその前提に立ってお互い歩み寄るべく努力を継続することが大切だと大学教授らしく諭すが、反日を政治利用したり、ビジネスにしている人々が日韓双方の政財界にいる限りは⇒2021/11/06

パット長月

11
なるほどなるほどと、うなずきながら付箋を貼っていくうち、いつしか付箋だらけの、七夕の笹のようにになってしまった。正解なのかどうかはわからない。ただ、今後、本書に書かれている著者の見解が、私が韓国の行動を、そして韓国という鏡に照らした日本の姿を観察し、自分の頭で将来のアジア情勢を考えていく上での、非常に切れ味の良い指針として使っていくことであろうことは間違いない。2021/12/05

せしる

6
韓国と日本の違い、法実証主義的メンタリティと、道徳志向的メンタリティの違い。それによりいまだ解決しない問題が山積み。しかし能力が低いのではなく、法曹的能力は高い。つまり使い分けが巧み。モダンポスト化している韓国は朝鮮と今後どういう道を模索しているのか、恐れているという点では日本と共通している、など。ドラマなどでしか知らない韓国に対する事柄が、理解できるよう書かれている。両国の未来が良い方へ向かう策があると思える内容。2022/03/04

ハッチ

6
よ、読み辛かった…。色んな意味で………。個人的に興味深かったのは、「韓国は急激な高度経済成長を成し遂げたのに、何故未だに自信と余裕を持てないのか?」という趣旨の文言があったのですが、これとまっっっったく同じことを、数年前の著書で韓国の方が日本に向けて書いておられました。「日本はこれ程までに経済成長したにもかかわらず、なぜ自信と余裕を持てないのか」と。う〜〜〜ん、実に興味深い🤔2022/01/23

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