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内容説明
「ここではないどこか」への想像力を解放せよ。気鋭のSF作家であり、ITコンサルタントである著者が贈る理論と実践の書!――形骸化したルールや管理指標に絡めとられ、日本社会はいま停滞の中にある。イノベーションの経験も、その記憶すらも失われつつある。意味や価値のわからない仕事を再生産し続ける「制約事項」を爆破し、「本当のイノベーション」に向かって考える自由を取り戻すための思考法。
目次
まえがき
未来とは、「予測する」ものではなく「創造する」ものである
SF作家という仕事、ITコンサルタントという仕事
未来を実装するための試行モデル作成
人間の思いつきこそが、かつては「未来」と呼ばれていた
馬車の発想から逃れられないうちは自動車を発明することはできない
過去をなかったことにはできないが、未来を変えることはできる
未来を「予測」することは原理的にできない
「本当のイノベーション」が失われつつある
「科学的管理」というイデオロギー
文明発展とともに人類は機械のように画一化した
意味や価値のわからない「仕事」を再生産し続ける「制約事項」
未来は恐れを知らぬ「楽観主義」によって創造される
「考える自由」を取り戻すために
パート1 〈SF思考〉とは何か?
1 物語の力
総務省が発表した「SF小説」
物語は「仮説」を共有するためのツール
人は「虚構」の中を生きている
強いビジネスにはつねに強い物語がある
コンサルティングとストーリーテリング
ビジネスが前提とするロジカルな人間像を真逆に考えてみる
デザインシンキングにおけるストーリーテリング
ストーリーを素早く可視化するためのフレームワーク
優れたストーリーだからこそ再現性がない
人間の営みに一般法則はありえないが、論理の流れはある
2 オルタナティブを思考
志向する〈SF思考〉
SFの定義
三つの分類
「ここではないどこか」を目指す意志
フィリップ・K・ディックによる定義
3 世界におけるSFとビジネスの関係
VUCAの時代、ビジネスがSFを求めている
SF小説を納品するコンサルティング会社
「現実」に実装されつつあるテクノロジー
米国テック企業における影響力
国家戦略の礎
中国共産党主導のSF大会
日本政府におけるSF的なビジョン
日本企業のSF活用例
パート2 〈SFプロトタイピング〉をはじめる
1 自由な思考・議論のためのマインドセット
目を開けたまま夢を見るためのツール
二つのアプローチ
イノベーションのジレンマを打破するために
ブルーオーシャンに出るために
「ひとつなぎの大秘宝」はどこにも存在しない
ボールをできるだけ遠く、あらぬ方向に投げてみる
イシューからはじめない
2 SFプロトタイピングのプロジェクト進行
作品を作る過程で起きる「議論」こそが重要
必要なのは「純粋なおしゃべり」
目的を決める
テーマを決める
規模を決める
メンバーをアサインする
ワークショップの実例
プロジェクト進行のための具体的な作業項目
遊びを仕事にし、遊ぶように仕事をする
3 物語のアプローチを考える
アプローチを選ぶ
形式(アウトライン)を考える
内容(センス・オブ・ワンダー)を考える
物語を検証する
4 物語を生み出すコツ
行って帰ってくる物語
三幕構成
伏線
どんでん返し
田丸雅智メソッド
スレットキャスティング・アプローチ
パート3 〈SFプロトタイピング〉のケーススタディ
ケース1 未来の服を考える
「母を着る」
ケース2 未来の都市を考える
「ペーンポーイ文明における都市型演算機構の活用事例(『ペーンポーイ民俗史研究』第二七号 掲載)」
ケース3 COVID-19以降の社会を考える
「踊ってばかりの国」
あとがき
奇跡を信じること
参考文献
感想・レビュー
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冬佳彰
makio37
ティコ
しゅん
まさき|SNS採用に強いフリーランス