地域批評シリーズ<br> これでいいのか広島県

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地域批評シリーズ
これでいいのか広島県

  • ISBN:9784867160749

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内容説明

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広島県はかなりの有力県だ。中国四国地方の中核県であり、経済規模も大き
い。さらにいえば、結局長期のデフレ不況を脱していなかったことが明白にな
った日本において、広島県は数少ない「成長県」である。一時は「自虐キャン
ペーン」なんてものを行い、どうにも自信なさげに見えた広島県だが、実は結
構長いこと成長を続けてきた優良県だったのである。
 だが、主要4大都市、広島、呉、尾道、福山を比較してみたらどうだろうか。
広島市は実際目に見えて好調だが、他の3都市も同様かと言われれば疑問符が
つく。呉、尾道は人口減少が止まらず、頼みの観光業も災害やパンデミックの
前には脆弱だ。福山も昔日の繁栄に比べると、今はまだまだ寂しい状況。各地
がそれぞれ、いくつもの問題を抱えている。
 実際、広島県には安定感がない。県の象徴である広島東洋カープがいみじく
も象徴しているとおり、一時最強を誇っても、ちょっとしたきっかけですぐに
沈んでしまう。実力がありながら、「自虐」傾向があったりするのは、こうし
た広島県の不安定さを、県民は肌で感じているからなのかもしれない。
 だが、それでも広島県の歩みは止まらない。2020年に世界を覆った新型
コロナウイルス感染症の大流行下においても、広島駅のさらなる拡大や、福山、
三原の再開発など、経済の動きは活発だ。これは、それまで地域の中心である「一
流」であった広島県が、地域の枠を越え、超一流県へと羽ばたこうとしている
ようにもみえる動きだ。
 それでもなお、広島県の不安は色濃く残る。カープがリーグを連覇し、広島
県の経済状況が絶好調の時ですら、県民の本当の実感は不安だらけだった。激
動の2020年代に、世界へ向けて躍進しようとする広島県に、どんな不安が
あるというのだろうか。
 本書は、広島県4大都市の現状と課題、その歴史と県民性の分析から、広島
県の実像を探っていく一冊である。長期の取材と資料分析の結果、見えてきた
広島県の真実と未来とは、ぜひ一緒に、ご覧いただきたい。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

カーミン

29
「地域批評シリーズ」という位だから、もっと酷いことが書かれているのかと思っていたが、案外まともだったというのが読後の感想。広島に住んで丸27年の私でも知らないことがあり、「よく勉強しているなぁ」と妙なところで関心した。ただし、こういう読み物は、作者の主観が混じっているから、100%鵜呑みにはできないと思うけれど。2023/01/17

絶対に許

2
広島旅行に際して読み進めていたもの。こういった書籍に書かれている情報は必ずしも正確ではなく筆者の偏見なども入り混じったものだということを前提にして、その土地に対する「感覚」がわかって面白い。2022/08/24

りんたろう

0
★★★☆☆2022/06/30

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