しめ飾り 造形とその技法 - 藁を綯い、春を寿ぐ

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しめ飾り 造形とその技法 - 藁を綯い、春を寿ぐ

  • ISBN:9784416519684

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内容説明

年の瀬が近づくと、家々の軒先にはしめ飾りが飾られます。
しめ飾りをかけることで、家の中は清く保たれ、新しい一年を元気に過ごす力を授けてくれる「年神様」を迎える準備が整います。
それが、日本に古くから伝わる風景でした。
暦や季節ごとの手仕事、日本の民芸が見直されているいま、このしめ飾りを飾る家や会社などが増えるとともに、作り手の数も増えてきています。

著者である「ことほき」は、2人のクリエイターによる、しめ飾りづくりのプロジェクト。
アーティストならではの2人の手による、力強さと美しさを備えたシンプルなフォルムのしめ飾りにファンが多く、年末に行われる全国各地のワークショップも、毎年満員御礼の人気ぶりです。

しめ飾り専用の稲を、春に苗を植えるところから、夏、稲穂をつける直前に刈り取り、天日で乾かし、湿度や温度を管理された倉庫で、冬の時期まで大切に保管。
そうして丹精込めて育てた稲を育てるところから、2人のしめ飾りづくりはスタートしています。

本書では、ことほきならではの、美しい造形のしめ飾りの制作技法を紹介。
基本のごぼう締めから、玉しめ飾り、鳥お飾り、そして難易度の高いえびや宝寿まで。
丁寧な工程写真と解説文で、わかりやすく説明しています。

藁工芸や手仕事に興味のある人はもちろん、民芸や稲作文化の資料としても活用できる保存的な一冊です。

目次

しめ飾りのある風景
しめ飾りの歴史
しめ飾りの制作技法
のの字、めがね、鳥、玉しめ、玉しめ蛇、宝珠、小槌、俵、縦海老、海老、海老(大)ほか
しめ飾りのつくり手を訪ねて
…など

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

つちっち

8
『天使の囀り』を読んだときに、注連縄はヘビの交尾をモチーフとする「スネークカルト」なる言葉を見て読んでみたのだけど、そのへんは全然。だけど色々なしめ飾りは見ていて楽しいし、静謐な気持ちにもなる。お目出度いものがモチーフに見立てられるのが基本だから、海老や鶴などとともに、スネークカルトとは一切関係なく蛇のしめ飾りも紹介されていた。お正月を過ぎると焚き上げるものだし、古いしめ飾りはほとんど残ってないのだけど、民藝館にはいくつかあるみたいなので、機会があれば行ってみたい。2023/12/17

tama

8
図書館本 民俗系書架で偶然 作り方が念入りに書いてあり、画像は大判だが、1種類1枚で、旧家やお社で使用されてる画像はなし。使われてる環境の空気が感じられてこそだが、この本の意図がそうじゃないのだろう。ちと、がっかり。おら、縄なう技量ないし。右側がちゃんと動かねえし。小中学校の先生たちや農業高校の先生やらに覚えて欲しい。しめ飾りや門松は宗教じゃあねえでよぉ。農業習俗ってもんだし。そうすりゃ稲わらの確保もひょっとしたらできやすくなるかも。2022/01/13

ムーミンまま

2
子どもの頃、縄をなった体験をした事を思い出した。 その時はワラジ作りだったけど、日本の技はすごいなぁ。青刈りを初めて知った。2021/01/17

ケイエム

2
年末にがっつり玉飾りを作ってから、わら細工に心を奪われつつあるので買ってしまった。歴史〜素材の育て方〜作り方〜名人インタビューもあって全般的に網羅されてる。初心者には嬉しい仕様。参考文献も載ってる。しめ飾りは稲が青いうちに刈ったものを使った方がしなやかで長さもとれるのでよいと、著者のユニットもそうしているらしいが、個人的にはバリバリ乾燥した野性味あふれる風合いのお飾りがかっこいいな…強そうで…なんて思ってしまう。そんな好みを気づかせてくれました。2020/02/07

sattin

1
京都の正月の飾りをみて興味があったが、ちゃんと本や活動をされていることに感心した。後世まで伝えないといけないですね。しかしわらの入手もさることながら、作るの難しそう。来年のの字だけでもやってみたい2022/01/09

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