内容説明
1日1回、人のふり見て我がふり笑え 師匠、やっぱり笑いは栄養ですな! ――桜木紫乃
毎日新聞・MBSラジオ「しあわせの五・七・五」傑作集・第3弾
耳鳴りをただただ聞いている座禅
近藤勝重氏が選者を務める毎日新聞大阪版「近藤流健康川柳」と、共催企画MBSラジオ「しあわせの五・七・五」は15年目を迎え、毎年の投句は5万句にものぼる。
本書ではその中から184句を厳選し、近藤勝重氏の寸評とコラム「作句の心得」、そして「しあわせの五・七・五」パーソナリティの水野晶子氏のコラム「水野晶子の川柳さんぽ」を加えて1冊にまとめた。
さらに直木賞作家・桜木紫乃氏との川柳談義も特別収録!
人生まだまだこれから。ユーウツな気分がぱっと吹き飛ぶ一冊。
ディスタンス苦にもならない倦怠期
見舞客元気過ぎても疲れ出る
妻に耐えたコロナに負ける訳がない
振り向いて筋を違える年になり
老眼に4K8K変わり無し
いつ死んでもいいけど今日は用事ある
大福で機嫌を直す妻が好き
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
レモングラス
78
はじめにの「俳味のある川柳で生き方再発見」に心掴まれる。近藤流健康川柳の魅力がわかる。川柳に笑い感じ入り読んでいく中に途中8回近藤さんの「作句の心得」。引き込まれ読む。毎日新聞とMBSラジオ共催の近藤流健康川柳は14年目。ラジオ「しあわせの五七五」の水野晶子アナウンサーのコラムに、近藤師範の「虚を実に膨らます」「川柳は超短編小説と考えよ」など、放送界の権威ある賞ギャラクシー賞でお褒めいただいたとある。苦を句に、気づけば苦が逃げていくのが近藤流健康川柳だと思う。ペンネームでも投句可。投句数は年間七万句。→2021/07/08
油すまし
31
「駆け落ちと知って見直す母の顔」笑いながらも人生を感じ、人の世を感じ、味わい深い。えっあの人がと、それぞれに人に言わないだけですごい人生を送っていたりするものだ。この著者の川柳の本には、深いものがぎゅうっと詰まっていて軽やか。悲しいこと、辛かったことなどを友だちと話していて涙しながら二人で笑う時がある。「はじめに」に代えてに記されているが、人間が求めてやまないのは次の三点。欲しているもの、必要としているもの、欠乏しているもの。そして笑いはそのいずれにも関係している。人は笑いたいんだよね。共に笑い合いたい。2021/07/17
雨巫女。@新潮部
15
《私-図書館》健康がテーマで、いろんな方が、書いた川柳を集めた本。解説付き。なかなか面白かった。2021/11/27
あおい
9
「妻に耐えたコロナに負ける訳がない」はイラストと相まってすごくウケました。あと「連休に来る孫の名を特訓中」「言わんとこ思ててんけど言うてまう」とか好きだな。2021/12/06
kaz
3
シルバー川柳+コロナが主といったところか。他の本で見かけたことがあるような気がするものも。それはそれとして、クスッと笑えるものも多々有り、満足。図書館の内容紹介は『「妻に耐えたコロナに負ける訳がない」「連休に来る孫の名を特訓中」「不眠症講演会ではよく眠れ」笑いと一緒に元気を届ける川柳を多数収録する。「毎日新聞」(大阪)・MBSラジオ番組に寄せられた句をもとに書籍化』。 2021/08/05