ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 夜の爪痕

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ハヤカワ・ミステリ文庫
夜の爪痕

  • ISBN:9784151846014

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内容説明

〔二〇二〇年パリ警視庁賞受賞作〕パリ市内で全裸の女性の惨殺死体が発見された。犯罪調査部の新任課長ヴァルミ警視は、その死体を見て愕然とする。彼の元情報提供者のエスコートガールだったからだ。だが、犯人の手がかりは何ひとつなく、捜査は難航するが……パリ警視庁の現役警察官が描いた迫真の警察小説!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

むつこ

28
おフランス小説、やっぱりラストはどんより・・・せっかく、「おぉ、なんて読みやすいんだ!」と文章の流れと言いパリの空気感、職場の雰囲気の良さで好感度アップだったから複雑な読了感。50歳の中年・フィリップは新しい職場に自ら異動届を出し犯罪捜査部に配属すると途端に情報提供者が被害者となる殺人事件を担当することになる。訳者あとがきで作者は現役の警察官(今は休職中)とのこと。これからが楽しみ、どんどん新作発表してほしいです。2021/12/23

たーさん

20
この前読んだのがドイツの警察小説で次はフランスの警察小説です。パリ警視庁賞(警察にミステリ賞があるなんて驚き!)を受賞した現役のパリ警視庁の警察官が書いた警察小説です。主人公は売春取締部(日本でいう所の生活安全部保安課)から犯罪捜査部に異動したフィリップ警視。犯罪捜査部に異動した矢先、取締部で情報屋として接触していた若い売春婦が他殺体で見つかるストーリー。防犯カメラの追跡など日本と大体同じ捜査方法なのですが殺人事件を6人で捜査して警視自ら捜査するっていうのも国によってちがうんだあと勉強になりました。→2021/07/17

hippos

17
後味の悪いラストも自作への布石なのか?次回作があれば続きは読みたいと思えるくらいには面白かった。 50代の中年男性が主人公であればも少しショボくれた男を想像するだけれど、様子のいい外見には少しだけ違和感がある。そこはかと漂うパリの雰囲気はよかったかな。2022/04/08

アリーマ

16
警察官兼業の若手作家の第一作。主人公はイケメン長身の渋い五十代。連続娼婦殺人事件を追いかける先に現れるものは…?飲み食いや夫婦関係の描写などが、大変フランス的な風景で面白かった。話はわりと行き当たりばったりで大雑把なのだが、雰囲気は好きだ。続編があるそうなので、もう一作読みたい。★★★★2021/09/26

ヨコケイ

2
家庭を修復する為、五十をむかえキャバレー課(米の風俗課みたいな?)から犯罪捜査部に異動した警視の三人称。初めて担当した猟奇殺人の被害者はかつての情報提供者の娼婦だった。部下たちの視点や犯人らしきサイコな一人称が随時挿入。やたらドラマチックな筆法を取りがちな仏ミステリにしては(偏見)、地道な捜査過程や書類仕事を淡々と描くのが新鮮。作者が元本職だからかしら。ミステリの興趣(サスペンスや謎解きのカタルシス)を求めると肩すかしかもしれないが妙に味わいがある。弱さをさらけ出しヒーロー然としていない主人公のせいかも。2022/01/25

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