集英社文庫<br> 手塚治虫とトキワ荘

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集英社文庫
手塚治虫とトキワ荘

  • 著者名:中川右介【著】
  • 価格 ¥1,012(本体¥920)
  • 集英社(2021/07発売)
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  • ISBN:9784087442496

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内容説明

東京都豊島区椎名町にあった木造二階建てのアパート、トキワ荘。1950年代、ここに住んだ手塚治虫の後を追うように、藤子不二雄A、藤子・F・不二雄、石ノ森章太郎、赤塚不二夫らが居住したことで、このアパートはマンガ史に残る「聖地」となった。戦後、日本のマンガ雑誌が、月刊誌から週刊誌へと変貌していく過程で、トキワ荘に集ったマンガ家たちがたどった運命、そして、今もトキワ荘が伝説となって語り継がれるのはなぜか。膨大な資料をもとに、手塚治虫とトキワ荘グループの業績を再構築し、日本マンガ史を解読する「群像評伝」!

目次

はじめに
序章 一九四五年八月一五日
第一部 「少年倶楽部」――一九二一~四五年
第二部 赤本マンガと少年雑誌――一九四六~四九年
第一章 手塚治虫、プロデビュー――一九四六年
第二章 『新宝島』と「漫画少年」――一九四七年
第三章 相次ぐ新雑誌の創刊――一九四八年、四九年
第三部 「漫画少年」――一九五〇~五五年
第一章 『ジャングル大帝』連載開始――一九五〇年
第二章 単行本から月刊誌へ――一九五一年
第三章 手塚治虫に続く者たち――一九五二年
第四章 上京する青年たち――一九五三年
第五章 新漫画党――一九五四年
第六章 「漫画少年」廃刊――一九五五年
第四部 トキワ荘――一九五六~五八年
第一章 マンガの梁山泊――一九五六年
第二章 学年誌戦争――一九五七年
第三章 トキワ荘の悲劇――一九五八年
第五部 週刊誌とテレビ――一九五九~六一年
第一章 「サンデー」「マガジン」創刊――一九五九年
第二章 拡散――一九六〇年
第三章 卒業――一九六一年
終 章 トキワ荘という伝説
あとがき
参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

67
5日かかって読み終わった。単に「マンガ史のひとコマ」などでは収まらない、超がつくほど重要な存在。マンガ、文化、いやもっと、日本どころか世界にも影響した精神的な底力、その出発を可能にした場所こそがトキワ荘アパート。偶然に手塚治虫が居住したことによって。戦前の出版史から書き起こされ、トキワ荘の名前が出てくるのはかなり後だが、長い序盤があってはじめて全体が理解できる。それにしてもみんな若い。登場するマンガ家たちが、当時10代後半から20代前半。すごすぎる。トキワ荘あっての出版界という喩えも全く大げさではない。2021/06/12

ホークス

41
元本は2019年刊。手塚治虫とトキワ荘の漫画家(藤子不二雄、石森章太郎、赤塚不二夫ら)にフォーカスした戦後期の漫画史。1951〜61年は年単位で、手塚を含めた各人を追う。これが群像劇として面白い。様々な出自や人柄の人たちが貧乏しながら成功を目指す、或いは挫折していく刻々が描かれる。出版側の動向も激しい。群小出版社の衰退、学年誌戦争、週刊誌移行期の作家争奪戦、テレビとの連携など。作品確保に困った出版社はトキワ荘を度々頼った。漫画家同士も助け合ったが、悲しい事も山ほどあった。手塚治虫の特別さを改めて認識した。2021/09/24

緋莢

22
手塚治虫と、手塚の作品に影響を受けて漫画家となった人々。特に手塚治虫が住み、他の漫画家たちも 暮らした「トキワ荘」は大きな象徴となっている。<はじめに>の中で「手塚治虫という革命家がはじめた“ストーリーマンガ”は、トキワ荘グループによって拡大し、ひとつの体制として確立した――戦後マンガ史を一行で書けばこういうことになる」と書かれていますが、決して大袈裟ではないでしょう(続く2021/12/16

よみ

12
タイトルを踏襲しつつ、あらゆる出版社や漫画家が出てくるので、戦後の出版業界について理解を深めるのにとても良い資料だと思う。 特に様々な漫画家の生い立ちやデビューまでの流れが書いてあるのが興味深い。2022/07/31

tama

6
「まんが道」みたいな、トキワ荘の漫画家の肉声に触れられるのかと思ったら、もっと大きな視座の本だった。序盤は我が国の漫画出版の始まりから、その成長の軌跡が語られ、なかなか手塚や藤子は姿を現さない。ただ、時系列にもこだわった、こうしたクロニクルは貴重なものだと思う。トキワ荘の漫画家たちの姿も牧歌的なものではなく、生々しい。若いということは、それだけライバルへの嫉妬や自分の才能への不安や苦しみがあるはずで。そうしたミクロな視点と、日本のサブカルチャー(世界のでもある)の歴史が一冊に結実して読ませる。2022/05/19

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