内容説明
男と女の「他愛もない話」に鋭く光る観察眼。夫婦の関係、結婚、浮気、離婚、男と女のホンネ……身辺でとりかわされる男と女の何気ない会話の奥に、キラリと光る人間の本質を探り出し、そっと描く独特の職人芸――男と女の、この不思議な距離! ああ、この熱い憧憬と深い断層! 遠くて近いか、近くて遠いかは、みなさまがたの経験やら自負によって、異なりましょう。理解しあって、誤解しあって、それでもお互いに求めあって、別れるのでしょうか? 愛しているよ、好きよ、1回きりよ、またね……。呟く言葉はさまざまですが、そこが凡俗煩悩の男と女の業というものでしょうか、雨彦さん?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あられ
1
再読 初見の時はサラサラと読んだ記憶がある。今回は、ページをめくるたびにほんの少しずつ澱のようなものがたまっていくのを感じた。この時代の男性はこんなもので、きっとこれでも紳士的な方に入ったのだ。そうだった、耳の横を通していたあの感じを思い出した。あの時、私たちにできたのは平気な顔をするだけだった。他に何かできたのだろうか?何かしていれば、今、変わっていたのかな?そんなことを思い出した。とりあえずこの本をもう読むことはないと判断し、処分する。2018/09/25
ゴリゾウ
0
「他人さまに笑われないように・・」と育てられてきた。親から、そういう仕付を受けてきた。「それが、いまは、笑われよう、笑われようとしているんですからね」と言った人がいる。映画俳優の渥美清さんである。(P160) #4591991/10/18