内容説明
『拡張するファッション』から10年。
前に進めなくなったときに、
気づきをくれる言葉を投げてくれる人は、
ものをつくる人や、アーティストだった。
インディペンデントな創作によって独自の境地を切り開いていった1990~2000年代の作家たちを再検証し、刊行後の反響から美術展へと発展した『拡張するファッション』。本書はその著者・林央子による待望の書下ろし新作。
現在を生きる同時代の表現者たちの声を拾う。
<目次>
イントロダクション 日々生きる知恵を、アーティストの作法に学ぶ
第一章 生と死、そして家族を見つめて
・始まりの感覚をつかむため 青木陵子
・死をポジティブに変換するため 竹村京
第二章 着ることは、生きること
・内省からはじけるクリエーション/ 暮らしをつくり、服をつくる 居相大輝
・インターネットを駆使し、遊びながら生きる 山下陽光
第三章 形あるものをつくらない
・見えない敵と戦いながら、自分たちの居場所をつくるために PUGMENT
・世界を編集しながら生きる力 田村友一郎
・「おかしみ」を味わう場をつくるため L PACK.
第四章 価値を問う
・世界をコラージュする方法 金氏徹平
・暮らしに生きる芸術に光をあて、問いを放つ 志村信裕
エピローグ つくりながら生きる生活へ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Go Extreme
3
日々生きる知恵をアーティストの作法に学ぶ 生と死そして家族を見つめて: 始まりの感覚をつかむため 死をポジティブに変換するため 着ることは、生きること: 内省からはじけるクリエーション 暮らしをつくり服をつくる インターネットを駆使し遊びながら生きる 形あるものをつくらない: 見えない敵と戦いながら自分たちの居場所をつくるために 世界を編集しながら生きる力 おかしみを味わう場をつくるため 価値を問う: 世界をコラージュする方法 暮らしに生きる芸術に光をあて問いを放つ つくりながら生きる生活へ2021/07/16
びす子ちゃん
1
生活と制作が密接につながったアーティストたちを紹介している(生活とつながるということは土地とつながるということでもある)。 繊細だけど弱くない生活と作品たち。勇気の出る本。2021/10/09
KakeruA
1
「つくる人やつくる場所を住む場所から切り離してしまっては、何か大切なものが失われてしまうのではないだろうか?その問題提起が本書の存在理由(P 293)」 非常に共感する。 社会との関わりの中でつくる動機を鮮明に描くインタビュイーたち。グローバルな議論からローカルな課題まで、関わり方はさまざまだがつくることで重要な役割となっている。 わたしたちのつくる場所性が物理空間から情報空間へと広がる今、ハイブリッドな産地の様相を描く必要を感じる。産地の未来。2021/08/04