内容説明
大ヒット作「スマホを落としただけなのに」シリーズの著者【志駕 晃】が、デビュー前から構想を温めていた幻の未発表作にして、初のSF作品。
スケールの大きなストーリーテリングに、手に汗握る見せ場の連続、ラジオマンとしてのキャリアを生かしたリアルなラジオ業界の描写。《 SF × ミステリ × 活劇 × お仕事小説 》と言うべき、新感覚エンターテインメント小説!
解説は、読書家としても知られる声優・エッセイスト・日本SF作家クラブ会長の【池澤 春菜】氏が寄稿。
【あらすじ】
AMラジオ局「帝都ラジオ」の局アナDJ垣島武史は、突然現れた自分そっくりの男に、わけもわからず命を狙われるはめに。
謎の少女が導く地下室。
深夜の埠頭にとどろく銃声。
暗躍する独裁国家の工作員。
錯綜していく記憶──。
時間と空間を越えた陰謀の中、命がけで臨んだ最後の放送が、彼を待つ恋人とリスナーたちに届いた時、深夜ラジオの電波は小さな奇跡を起こす......!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nobby
145
「お前は誰だ」「垣島武史だ」「垣島武史は俺だ」目の前の自分そっくりの男は誰なんだ!?もうね、分かりやすく直球ど真ん中SFを言葉通りに一気読み♬ラジオという少し懐かしめな媒体を背景にして現代の情報全盛な展開で楽しませるのが素晴らしい!その顛末のきっかけではちゃんとスマホ落としてるし(笑)序盤での主人公ともども得る違和感や意味深な些細な事柄が全て繋がるのは見事だった!アインシュタインの相対性理論にノビコフの因果律、この辺りをサラッと説明しちゃうのもスゴい!明日じゃなくて今やろう、なかなか熱くなるラストもいい♬2021/02/24
mr.lupin
49
AMラジオの局アナDJの垣島武史は、突然現れた自分そっくりの男に、訳もわからず命を狙われるはめに。この自分そっくりな男は何者なのか? この男の目的は? まさかの展開でタイムトラベル系のミステリーだったとは。メッチャ読みやすくて、またスピード感もあったが、途中からどれが本物の俺なのか良くわからなくなってきた。あと麻希と武史の母親とのいざこざ?の理由を知りたかった。⭐⭐⭐★★2022/10/21
菅原孝標女@ナイスありがとうございます
45
タイムスリップもの難しい〜。最初こそ謎がいっぱいだったが後半はほとんど同じことの繰り返し(それはそうなんだけども)で読み応えがなかった印象。結婚できてたらいいなぁ2024/09/11
きりん★
45
作者の志駕さんがラジオをされていたのを初めて知りました! 中々の臨場感のスピード感あふれる物語で後半一気読み。主人公のラジオパーソナリティ。突然自分と瓜二つの人間に出会い起こるミステリー。格言ありで最後の方はジーンとする場面もありましたが、回収されてない謎が何個かありハテナが残っています😳前向きになれる読後感✨✨2021/06/30
うまる
43
志駕さんの新作は構想10年の時間物!中盤から辻褄が合っていくのが小気味良く、FXやあの独裁国家絡みの事件も一連の出来事にうまくハマるのが面白かったです。ラジオスターという著者のキャリアを生かしたお仕事話に、スマホシリーズのサスペンス感、ちょっと一杯のコメディ感&飲んで記憶喪失、スマホを落としたり(笑)など、正に著者の社会人人生・作家人生の集大成。それがそのまま作品の"経験は何ひとつ無駄な事はなんてない"というメッセージに繋がると思います。新生活に向かう時期や新しいことを始めたい時にオススメの1冊です。2021/03/15