文春e-book<br> 遺言 野村克也が最期の1年に語ったこと

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文春e-book
遺言 野村克也が最期の1年に語ったこと

  • 著者名:飯田絵美【著】
  • 価格 ¥1,800(本体¥1,637)
  • 文藝春秋(2021/06発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784163913285

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内容説明

2020年2月に亡くなった、名将・野村克也氏。
著者は元サンケイ・スポーツの記者で、ヤクルト時代に野村監督を担当。その縁で交流が続き、
沙知代夫人が亡くなった後のおよそ1年間、野村氏の“最後の話し相手”となった。

ノムさん晩年の語録──
「沙知代には『オレより先に逝くなよ』と言い過ぎたのかな……」
「長嶋より先には死ねん! これまでずっと長嶋には負けたくないと思って生きてきたんだから。やっぱり最期も、長嶋より後がいい」
「銀座のクラブで一緒に飲んだとき『王に抜かれる』と思った」
「監督になるなんて、思ったこともなかった。おふくろに連絡を入れたら、“おまえ、引き受けちゃダメだよ。そんな大役、おまえにできるわけがない”って止められた。身内からも期待されていなかったんだ。大学出じゃない。派閥もない。人望もないしな」
「父親を早くに亡くしたから、どういう父親になればいいか、さっぱり分からなくて、不安やった。いつも自信がなかった。
“ふつうの父親というのはこういうものだ”ということが、心でわからんのや。やってもらったことがないから。
自分の中に“父親とはこうあるべき”という柱がない。克則にとっていい父親だったか、わからんな。いまでも」
「東京五輪の監督は、ワシではダメなのか?」
「克則監督の胴上げを見て、ぽっくり死にたい」
長嶋との久々の、そして最後の握手、
伊藤智仁、川崎憲次郎ら“教え子”との同窓会、
そして野村は、死のおよそ1年前、前妻との間の息子と克則を引き合わせていた……。

野村克也が、他の誰にも語らなかった「本音」であり、「遺言」である――

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

きみたけ

47
著者は元サンケイスポーツの記者でヤクルト時代に野村監督を担当した飯田絵美氏。その縁で交流が続き、沙知代夫人が亡くなった後のおよそ1年間、野村監督の「最後の話し相手」となっています。とにかく彼女の監督との距離感が絶妙で、身内以外で圧倒的に監督の心情を理解していた人だと分かります。監督は最期まで「人を残したのか」「人生に後悔はない」の二つのことを気にしていました。「自分は何のために生まれて、何のために野球をしているのか」という問いは自分自身にも問いかけたいと思いました。涙なしでは読めない良書です☺️2021/09/07

katoyann

26
野村克也の元番記者が野村が亡くなるまでの2年ほどの間で食事会を重ね、彼の人となりに迫ったドキュメント。敢えて雑な感想から入ると、途中までは記者のスタンスがいわゆるスポーツメディアにおける女性の役割を特に相対化することもなく、野村を甲斐甲斐しく世話できる立ち位置にあることのアピールが強い。だから著者の意に反して自分語りのようになってしまっている。 さらに著書からは、野村が著者に対して、大勢の人の前で「お前みたいなブスがなぜ俺に近づくのか」と暴言を吐いたというエピソードがあり、野村にがっかりした。続く2022/11/24

nonpono

16
ヤクルトファンで野村監督には、万年Bクラスのチームが3位、リーグ優勝、日本一と夢を見せてもらった。野球って監督でこうも変わるんだと面白さを教えてくれた。本書は野村監督の番記者だった著者が晩年の野村監督を描いたもの。サッチーの突然の死でもぬけの殻になる監督。色々あったが監督を鼓舞し支えたサッチー、サッチーを最後まで守り愛した監督。「必ず誰かが見てくれる」、だから手を抜かない姿勢、「夢をかなえる方法?やりたいことをあきらめないことだよ」と。王、長嶋という両輪の花、だけど私は月見草、野村監督を尊敬致します。2023/10/26

ようはん

16
ノムさんが亡くなってもう2年になるのか。今まで知らなかったエピソードや自身の著書からはあまり語られなかったノムさんの素顔が垣間見る事が出来て新鮮だった。存命だったら今の野球界をどうコメントしていたのか、ノムさんロスはまだまだ感じる。2022/04/01

tetsubun1000mg

10
著者の本は、以前王監督を題材にした「王の道」を読んでいた。元プロ野球監督で、今も関係者だけでなくファンからも「監督」と呼ばれるのは長嶋さん、王さんと野村さんの3人のような気がする。 勝負師であり、崖っぷちの選手をもう一度輝かせる手腕と情を併せ持つ野村監督の表ではなく、球場やグランド外で見せる素顔を書いている。 今まで監督の指導法や格言、対談を中心とした本はたくさん読んだ。 この本は監督が家族のように心を開いた元番記者が、監督とその家族、教え子たちからも信頼されたから書けた本ではないだろうか。心に残る一冊。2021/08/05

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