アンチレイシストであるためには

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アンチレイシストであるためには

  • ISBN:9784777827732

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内容説明

全米130万部ベストセラー!
《米Amazon第1位》《NYタイムズ・ベストセラー第1位》
“2020年最も影響力のある100人に選ばれた世界が注目する歴史学者による
世界に蔓延るレイシズム(人種主義)を解き明かすためのガイドブック。


アンチレイシストとは
人種だけでなく、民族、文化、階級、ジェンダー、セクシャリティなどの違いを平等に扱う人のこと。

世界に蔓延るレイシズム(人種主義)の構造や本質をみずからの体験を織り交ぜながら解き明かし、制度としてのレイシズムを変え、「アンチレイシスト」としての態度をとりつづけることがその解決策だと訴える。

レイシズムが深く浸透した社会では、自身をふくむほとんどの人の心にレイシズム的な考え方が潜んでいる。
レイシストの権利者たちがつくりだす「ポリシー(政策、制度、ルール)」を変えない限りレイシズムは解決できず、「レイシストではない」と発言する人も、そのポリシーを容認する限り仮面を被ったレイシストなのだと厳しい目を向ける。
だからこそ、「アンチレイシスト」でありつづけるためには、レイシズムを生物学、民族、身体、文化、行動、肌の色、空間、階級に基づいてよく理解し、レイシズム的な考え方を見つけるたびに取り除いていく必要がある。
問題の根源が「人々」ではなく「権力」に、「人々の集団」ではなく「ポリシー」にあることに目を向ければ、アンチレイシズムの世界が実現可能となる。

ぼくたちはレイシストであるための方法を知っている。
レイシストでないふりをする方法も知っている。
だからいま、アンチレイシストであるための方法を学び始めよう。


【著者】
イブラム・X・ケンディ Ibram X. Kendi
歴史学者、作家。ボストン大学〈反人種主義研究・政策センター〉の創設者であり所長をつとめる。本書は2019年にアメリカで刊行され、大ベストセラーとなった。アメリカの人種差別の歴史を描いた『Stamped from the Begining』は2016年全米図書賞(ノンフィクション部門)を受賞。

児島修 こじま・おさむ
英日翻訳者。立命館大学文学部卒。主な訳書に、パーキンス『DIE WITH ZERO』(ダイヤモンド社)、リトル『ハーバードの心理学講義』(大和書房)、フィネガン『バーバリアンデイズ』(エイアンドエフ)などノンフィクションを中心に多数。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ずっきん

73
「アンチレイシストとは、人種だけでなく、民族、文化、階級、ジェンダー、セクシュアリティなどの違いを平等に扱う人のことだ」レイシズムの成り立ちとそれを支える制度、歴史学者ならではの引用考察と、自らの経験を織り交ぜた構成が非常にわかりやすく、なおかつ面白い。あくまで穏やかな語りでありながら、時々冷水をぶっかけられたように目が覚める。わたし自身に潜むレイシズム的な思考に気づかされる。良書。 *メモ「客観とは大多数の主観」2021/08/31

ヘラジカ

59
「私はアンチレイシストだ」と胸を張って言える人はどれくらいいるだろうか。「少なくともレイシストではない」と主張できる人も、この著作を読むともしかしたら考えを改めることになるかもしれない。そもそもレイシズムとは一体何か、何故レイシズムパワーは簡単に無くならないのか。自らも”人生の大部分で、レイシズムとアンチレイシズム両方の考えを持っていた”と述懐する作者自身の半生を振り返りながら、文化や行動、生物学などあらゆる側面から、社会に根を張る「人種対人種」という虚妄を問い糺す。意識が改革されるような良書であった。2021/06/15

りらこ

31
多様性を認めるには自分の中に許容できないものも含めそれをも心から認めることだし、差別はいけないと知りながら何かの拍子に動揺してしまう自分にまた動揺してしまう事もある。自分は差別的な発言をしない側だと思っていた主人公が実はそちら側に迎合していたのみならず逆にに片棒担いでいたことに気づき変わっていくところから物語は始まる。レイシズムに染まった方が、自己優位性を主張できる簡単なカタルシスを得られるという単純な短絡的な社会構造に風穴を開けるのは、私はまずはできることとして子供達に教育をしていきたい。 2021/10/27

サケ太

21
私はレイシストなのでは、と感じる部分がどうしてもある。では、そもそもレイシストとは何か。定義から始まり、著者の体験、親の出生などを通じてレイシズムについて語られる。「人種」というものがどうやって生まれたのか。歴史学者である著者の語りはわかりやすく、読みやすい。人は、レイシズム的な考えと、アンチレイシズム的な考えを両方持っている場合がある。というのには膝を打った。何が、レイシズムになり得るのか。エンリケ航海王子についてボロクソなのが笑ってしまう。根が深いこの問題。見方が変わる本。2021/08/06

昼夜

18
この本を読むまで自分をレイシストだと思ったことはなかった。でも、島国である日本で生まれた日本人の私はこの本に書かれているレイシストの白人と同じ立場で同じ思考をしていると自分で認識しないといけない。そして、定期的にアンチレイシストポリシーを見て自分の言動を省みるのを続けないとこの染みついた考え方は変えられないと私も思った。先ずは目の前にいるひとりひとりをよく知り経験則や聞き齧りの情報で判断しないことを胸に刻みたいと思います。2021/12/29

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