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内容説明
本書は、文豪ファン、文豪好きの方向けに、12人の文豪が書き残した手紙を「断、謝、離」の3つに分け、文豪たちの本音を紐解きつつ、彼らの断り方、謝り方、別(離)れ方に学ぶという本です。ますます文豪が好きになります!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
イスタ
89
文豪たちのラブレターが読みたかったのだけど、こちらが新刊で並んでいたので。文豪たちの作品ではなく、彼らの書簡からは本性が見えてくる。さすが後世に名を残している文豪たちは、みな強烈キャラ。生まれや育ちは良いのに、放蕩三昧で借金だらけの文豪や不倫に明け暮れて心中騒ぎを起こしていたり、神経衰弱になって弱々だったり、薬物中毒だったり。波乱万丈って言葉がピッタリ当てはまる。女性に対しても情熱的過ぎて皆ちょっと好き勝手にやりすぎ(笑)。細君譲渡事件とかもビックリ。でも、だからこその心震わす名作が生まれるのだろうね。2021/08/11
いぼいのしし
33
文豪たちの手紙。お金や女性関係の私的な手紙を皆に読まれて文豪ってちょっと可哀想だ。泣き落としの太宰治、悪びれない石川啄木や中原中也など人柄が出ておもしろい。谷崎潤一郎は小説のイメージのままでちょっと引いた。2021/11/04
canacona
30
文章を書く人は、手紙も長文なんだな。原稿の遅れや、稿料の値上げ交渉、借金のお願いに、返済が出来ないお詫びなど、手紙は実物が残っちゃうのが難点ですね。坂口安吾が返すお金を皆呑んでしまってお詫びの最後の一文が、今度競馬をやろうと思っていますよ、って、反省の色がなさすぎ😂中島敦が意中の女性の許嫁にあてたお詫びの手紙も、よくそんな手紙を出そうと思ったと感心する。物語と違って言い訳が続くので、読む方は疲れそうだけど、伝達の手段が手紙だったこの時代は、みんなこうだったのかな。相手の反応も見てみたくなる手紙でした。2021/07/17
はるき
20
胸に迫ったり、失笑したり、文章が達者だからこそ興味深い一冊でした。誰だって何時だって、人生いろいろあったんでしょうね。 2021/09/24
茶々吉(パーソナリティ千波留)
3
2022年1月12日放送の みのおエフエム「図書館だより」で紹介するために読了。 タイトルで注目すべきは「断捨離」ではなく「断謝離」であること。断ったり、謝ったり、離れたり。手紙で見る文豪たちの一面。 夏目漱石は作品同様、手紙もキッパリしている。太宰治は無駄に文章がうまい。借金を頼む手紙を書く情熱と時間を創作に向ければいいのに、と思うほど。梶井基次郎は言葉選びが丁寧で人柄も良さそう。そして谷崎潤一郎はやっぱり「ヘンタイ」だ。それぞれ特徴が違う作家たち、共通点はやはり「文章がうまい」。さすがだと思う。2022/01/12




