内容説明
どのような存在も尊い。よるべなき時代をどう生きてゆくべきか。あくまでも人生を肯定し、物質主義の価値観を根底から見直し、畏敬の感情や帰依の念をとりもどす魂の講演集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
tetekoguma
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今年の3月に亡くなったシュタイナー研究者であった高橋巖さんの晩年の講演録。シュタイナーの思想は本質的には東洋思想に近く、特に柳宗悦が『南無阿弥陀仏』で説く浄土思想にかなり近いとのこと。今年の春から柳宗悦の思想にはまっていますがこれがシュタイナーにつながるという興味深い展開となりそうです。この本は読書会の題材でした。残念ながら高橋巖さんのお話を直接聴く機会はありませんでしたが、たくさんの著作を残していただいているのがありがたい限りです。この本が最初ですが読み進めていきます。 2024/07/27
green
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「目の前の客観を重視する考え(唯物論)が中心だが、なにかそれだけではない」と思っていた私の感覚に、新しい見方(唯心論)を教えてくれた。本の書き方は、河合隼雄さんの本に近いと感じる。やさしく、丁寧に説明する形。ものの見方だけでなく、思想、宗教などと境のない内容で面白かった。2022/01/30