内容説明
佐藤優氏絶賛!「金与正の謎が初めて解き明かされる」
韓国を「クズ」と罵倒し、連絡事務所を爆破。
「知的で聡明」な妹は金正恩の後継者なのか?
兄妹を支える「赤い貴族」の実態とは?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
とくけんちょ
53
タイトルから受けるインパクトどおりとは言えず、あまり驚きのない内容であった。今までの北朝鮮の情勢を淡々と整理したもの。逆に奇をてらう構成でないだけに、冷静に見直すことができた。報道では狂気じみた国、指導者と印象付けようとしているが、あまりぶっ飛んだことはしてない。外交にしても、連絡事務所爆破にしても、真面目すぎるほど真面目に北朝鮮を北朝鮮のまま存続させようとしているだけかなと。2021/07/16
ちさと
30
金与正の露出が多くなった頃の刊行。現在は代わって金正恩の娘、金主愛の姿を画面で見ることが増えた。男尊女卑の激しい北朝鮮にあって金与正が後継者候補になり得ないという本書の指摘に添えば、金主愛も他の後継者候補の目眩まし的な立ち位置なのだろう。カリスマ性の無い金正恩の業績を積み上げるためには軍事力の成果しか誇れるものがなく、軍事費の拠出によって経済的厳しさは増すばかり。社会正義がないから賄賂がはびこり、市民はますます疲弊しているそう。人脈も人気も薄い3代目独裁政権。崩壊を見てみたい気もするが、崩壊しても困る。2025/08/14
梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」
20
北朝鮮情勢を分析したものとしては最新刊。「金正恩と金与正」というキャッチーなタイトルが付いているが、現在の北朝鮮情勢を分析をすれば自ずと金与正にも触れることになる訳で、バランスよく語られているこの本の内容を正確に表している表題とは思えなかった。勿体無い。過去の金丸信訪朝のことも語られており、息子の金丸信吾へのインタビューが掲載されている。北朝鮮側とのパイプを大切にし、代表者との人間的な繋がりは大切にすること、振り上げた拳を下ろせないような態度では諸課題の解決に近づく前進はないという信吾の分析に共感できた。2021/07/06
kk
18
図書館本。名うての朝鮮ウォッチャーである名物特派員が描く「金王朝」支配の実態。外交・国内建設の双方が行き詰まり、支配構造の変質に悩みつつ、非現実的な一点突破を目論んで迷走する若き独裁者と、その血族。既得権益の保持を最優先して、ほとんど面従腹背姿勢の労働党エリートたち。その陰で常に忍従と呻吟を強いられる市井の民。迫力のあるレポートで、人々の嘆きの声が聞こえてきそうな一冊でした。2023/09/08
そうたそ
13
★★★☆☆ 北朝鮮に関して新しめのトピックも多く、今読むと、最近の北朝鮮関係のニュースの流れをおさえるにちょうど良い。その一方でそんなに深く切り込んだ所もないので、自分の中でバラバラになっている北朝鮮のあれこれをひとつにまとめられる程度に思っておいた方がいいかもしれない。内容も全く難しくないので広く勧められる一冊ではある。2021/11/24
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