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内容説明
野蛮で非情な海の略奪者列伝
本書はアメリカの海賊の黄金時代(1600年代後半から1700年代初頭まで)に、アメリカの英国植民地を活動の拠点とするか、アメリカ沿岸地域を荒らしまわった海賊の歴史のみに焦点を当てている。
登場人物の中心は、公海上で略奪行為をするという運命的な選択をした海賊たちである。財宝を求めて商船を生贄にするという、危険で時には命をも賭けたゲームをプレイする海のギャンブラーたちを描いている。
ほとんどの海賊は大きな経済的成功を得ておらず、多くの場合、暴力的な死によってその短いキャリアを終えている。しかし、必ずしもそういった例ばかりではない。何人か、特に1700年以前に植民地を拠点として活動した海賊のなかには、富を手に引退することができた者もいた。
海賊の歴史は同時に政治的な陰謀の物語でもある。1600年代、多くの植民地は、海賊の行為が英国の法に違反していたにもかかわらず、海賊を熱心に奨励し、支援していた。そういった植民地にとって、海賊は危険な略奪者ではなく、商売上の後援者であり、友であり、家族であった。
かつては多くの入植者や政府関係者から好意的に見られていた海賊も、次第に貿易に深刻な脅威を与える敵として見られるようになった。英国は、1720年代半ばまでに、法的・政治的・軍事的な手段を組み合わせることによって海賊を事実上撲滅したのだった。
本書で描かれるアメリカの海賊の真の物語は、これまでに書籍や映画で描かれた想像上の海賊の冒険よりも、さらに驚異に満ち、魅力的なのである。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hal
12
主にアメリカ合衆国の海賊の歴史を紹介している。最大の防御は「下手に攻撃したらこちらも危ういと思われるぐらいに軍事力を固める事」とアメリカ人は思っているのだとよくわかりました。まあ、確かなんですけどね。無防備だと身ぐるみ剥がれるし、下手に逆らったら殺される。それでも海賊への憧れを多くの人が持つのは「ラクして大儲けして楽しく暮らしたい」と思うからなのかな。2021/02/03
Tatsuhito Matsuzaki
6
#キャプテンキッド や #黒ひげ、#ロー、#ベラミー、#バーソロミュー…etc. 標題や表紙に登場する海賊の名前から、あの映画やあのアニメ作品を想像して読み始めると大きく裏切られる事に…。 本書は1600年代後半~1700年代初頭までアメリカ沿岸で活躍した海賊の栄枯盛衰を解説している純粋な海賊史の専門書です。2020/11/01