内容説明
地球は何枚もの「プレート」で覆われており、それらが地球表面を動き続けていることが知られています。日本列島はそのプレートが4つも集まったところに位置しているため、小さな国土ながらもじつに変化に富んだ地形が見られるのです。凸は3000m級の山脈から人の住む山地、火山があり、凹は谷、川、湖沼があります。さらに空から眺めてみると、海と陸の境目には様々に入り組んだ海岸線が見られます。日本列島はタテにもヨコにも「でこぼこ」だらけといえるのです。本書では、高い空から眺めることから始まり、山々、火山、水、海岸線と、それらがどのようにしてつくられてきたのか、地学全般の知識を駆使して「風景を読む」ことを目指します。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
tamami
49
あの山はどうしてそこにあるのか。この川はなぜここを流れているのか。…。私たちが普段から目にする「日本の風景」について、地史学的な説明から始め、列島各地の様々な「でこぼこ」を形作る気候や地質の働きまで、カラー写真や図版を多用して分かりやすく解説している。複雑な自然現象も日常用語中心の説明は具体的で想起しやすい。文部省唱歌の「汽車」に「今は山中、今は浜…」と歌われる日本の景色の美しさや複雑さは、それを作り出す災害の多さと裏腹な関係になっている事がわかり、運命共同体としての列島の自然に、改めて愛惜の念を覚える。2021/04/23
ロア
14
これは旅行に行きたくなる!カラー写真や様々な地図、イラストが沢山載っていて楽しく読めました。独特な手触りのする柔らかい紙で、ページがとてもめくり易いのも良かったです(*'ω'*) 2021/06/10
koke
10
日暮里付近のいい感じの崖は武蔵野段丘。国分寺崖線は高度差10〜20m。広島のような三角州は7000年前の縄文時代最温暖期以降にできた。白砂青松の砂浜海岸↔磯と岬の岩石海岸。早速出かけたい。2023/03/04
青雲空
7
ブルーバックスよりも読みやすく丁寧な地学解説本を求めている人におすすめ。 2021/07/12
koke
6
冒頭の、アリューシャン列島から南西諸島まできれいな弧が連続しているGoogleEarth画像で早くも心をつかまれた。図版が多く、文章も素人にイメージしやすいくだけた表現でありがたい(たまに変な構文があり玉に瑕)。2022/05/11




