平凡社ライブラリー<br> 少年愛文学選

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平凡社ライブラリー
少年愛文学選

  • 著者名:折口信夫/稲垣足穂/高原英理
  • 価格 ¥1,584(本体¥1,440)
  • 平凡社(2021/06発売)
  • ポイント 14pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784582769173

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内容説明

当時僕は昼となく夜となく、ただもう彼のことばかり思いつめていた――乱歩、川端、中井英夫ら男性作家による少年が少年を愛する物語

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

66
人生のほんの一時期しかない、流星の光芒にも似た少年時代を描くには文章もまた珠を溶かしたようなものでなければならぬ。その点本書は収録された作者から言っても満点に近い。山崎俊夫の文章の中に珠を溶かし込んだような耽美さに倉田啓明の夜の闇を塗り込んだような作風、そして足穂の六甲の上に広がる青空のような作品と、もうこの三者の作品が読めるだけでも満足。既読の作品も多いが、既読未読関係なく読むたびにその文章に酔いそうになるな。人生の発展途上にありながらもどこかタナトスを感じる少年期、それを見事に描いた作品ばかりでした。2021/09/01

❁Lei❁

12
大人になる前の、同性との友だち以上の関係……。少年たちの透き通るような無邪気な愛が、どうしてこうも儚いものか。その理由が家父長制への抗いや大人になるための通過儀礼であるという分析には思わず唸りました。刹那的な美しさが結晶のように凝集した作品です。2023/02/07

ふくしんづけ

8
ほとんどの作品がよかった。なかでもよかったのは、山崎、折口、埜太郎、拓次、槐多、川端、春日井、高原あたりか。槐多の詩句だが〈君がそれを憎みそれを厭ふ事はこの怪物にとつて何等の痛みはない〉ふふと思う。〈美を吸ひ〉とる対象であるが故、〈君の美を追求〉する対象であるが故に。醜く蔑まれることが自己の防壁となってしまう哀愁故に。全体的に、植物の印象が強い。山崎『夕化粧』より〈梔子の花も逝いて、合歓の葉が眠るころ〉と時が表されるように。2022/03/08

ハルト

5
読了:◎ 主に明治終わりから昭和半ばまでの、少年愛を題材とする文学が取り上げられている。選ばれているのも、折口信夫・江戸川乱歩・武者小路実篤・堀辰雄・稲垣足穂・川端康成・中井英夫等、多く名を知っている作者が選ばれている。思春期が始まる前までの、男とも少年ともつかない期間の、肉体的・精神的に現れるたゆたい、少年の美を賛歌している。一時期の美である少年愛の儚さ脆さ。そして死の匂い。純粋でありながら、どこかほの昏さを感じる愛の成り行きに、精神的プラトニックであればこその美学を感じる。2021/06/24

くろばーちゃん

3
読み応えのある1冊だった。「少年愛文学」というものに初めて触れた。このような文学があるのはなんとなく知ってはいたが、こんな昔にこんなに沢山あったことには驚いた。昔は思春期に男女が分けられ、同性ばかりの寄宿舎生活が当たり前だったのだから恋の矛先が身近な同性に向けられるのは自然だったのだろう。そして、美しくて悲しい恋の物語が好まれたのだろう。特に江戸川乱歩の打ち明け話は、"本当の恋"について考えさせられた。「稚児殺し」もショッキングで好きな作品だが、作者の倉田啓明についても編者の解説を読んで興味を持った。2021/06/25

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