講談社+α新書<br> この国を覆う憎悪と嘲笑の濁流の正体

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講談社+α新書
この国を覆う憎悪と嘲笑の濁流の正体

  • ISBN:9784065235676

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内容説明

ネットに吹き荒れる誹謗中傷、国民を見殺しにする政府や権力者、強気を助け、弱気を挫くメディアの病巣、日本の歪な現実の病巣を、いまもっとも硬派な論客2人が語り尽くした。

「排他と不寛容の風潮の背後に漂う時代の深層をさらに重層的に解析し、多角的に浮かびあがらせることができるのではないか」
(青木理「まえがき」より)

まえがき 「自己責任論」と切り捨ての時代を招いたものとは
第一章 対韓感情悪化の源流とそれをもたらした日本社会の構造的変化
第二章 友好から対立へ 日韓それぞれの事情
第三章 恫喝と狡猾の政治が生む嫌な空気
第四章 社会を蝕む憎悪の病理 ヘイトクライムを呼ぶ確信犯的無責任と無知

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

たまきら

40
対談スタイルの本は苦手ですが、このお二人なら…と手に取り、いつもより時間がかかりましたが読み終えました。70年代に生まれた自分は、いまだになぜ社会がこんなに個人に冷たく権威におもねるようになってしまったのか理解できません。…同じことを同世代のアメリカ人もイタリア人も言いますが。お二人が「あの時変わった」という時期は自分にも覚えがあります。私にとっては911でした。あれから私たちは、政府に「テロリストと戦うための個人監視」を喜んで渡してしまったのだから…。政府が変貌したら狩られるのは私かもしれないのに。2024/06/16

Isamash

37
2021年発行の青木理及び安田浩一(「ネットと愛国」等のライター)対談著作。自民党変容、在日コリアンへのヘイト、沖縄差別、日韓関係悪化、学術会議問題などが話題。戦争体験というが悲惨な地上戦経験は沖縄だけ。研究者の言論を力づくで統制したがる政権、沖縄戦のことも知らぬまま基地を押し付け米兵の違法行為も裁かない政治の現実には怒りを覚える。ただその要因の一つには記者クラブに乗っかる大新聞等マスコミの怠慢も有ると思う。そしてマスコミのレベルの低さは、自分を含む一般市民の無知や無思考の反映か。知恵を身につけなくては。2022/09/28

おおにし

28
印象に残ったエピソード;「韓国の文句ばかり言っているけど、アメリカとはロシアとかに言ったらいいじゃん」とネトウヨに言ったら「あそこは外国だから」と答えた者がいたという。最近韓国文学や韓国音楽(昔の演歌風音楽)にはまった私は西洋文化に比べ韓国文化がとても身近なものに感じるようになった。日本人と韓国人には共通する価値観があるのではないか。だからこそ憎悪も強くなるのだと思う。日韓の分断を解消していく道こそ”政治的リアリズム”だと本書を読んで強く感じた。2022/01/23

香菜子(かなこ・Kanako)

23
この国を覆う憎悪と嘲笑の濁流の正体。青木 理先生と安田 浩一先生の著書。憎悪と嘲笑に溢れた日本社会。憎悪と嘲笑は何も生み出さない。憎悪と嘲笑はお互いの気持ちを逆撫でしてお互いの分断を煽るだけ。憎悪と嘲笑とは無縁の社会にすることが全ての人にとって良いこと。憎悪と嘲笑からの卒業。憎悪と嘲笑を前面に押し出してくる人に対して社会全体で憎悪と嘲笑を浴びせて冷たい視線を向けるくらいでちょうど良いのかもしれません。2022/10/29

梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」

14
▼良かった。二人のノンフィクション作家(ジャーナリスト)が日本の政治の傾向、弱い者が見捨てられる雰囲気が漂う、日本の現状を分析している。▼具体的な事例を挙げて、日本社会の歪みについて批判を述べていく内容だ。具体例は新聞で報じられないようなことも含まれているので、勉強になる。▼現代の日本の民度の低下、思考力の低下、他者への慈しみの心が失せて行っている実態がよく分かった。▼生き辛さを感じている人には、共感できる内容だ。この本を喜んで読めるか、腹立たしく感じるかで、読者の「ネトウヨ」度が測れるような気がする。2022/09/30

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