内容説明
瀬戸内海の霧久井島は、かつて一世を風靡した霊能者・宇津木幽子が最後の予言を残した場所。
二十年後《霊魂六つが冥府へ堕つる》という――。
天宮淳は、幼馴染たちと興味本位で島を訪れるが、旅館は「ヒキタの怨霊が下りてくる」という意味不明な理由でキャンセルされていた。
そして翌朝、滞在客の一人が遺体で見つかる。しかしこれは、悲劇の序章に過ぎなかった……。
すべての謎が解けた時、あなたは必ず絶叫する。
再読率100%の傑作ホラーミステリ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ナルピーチ
272
瀬戸内海に浮かぶ老人ばかりが住まう“霧久島”その地を訪れた霊納者、宇津木幽子が残した予言。それは20年後にこの島で6人の人間が死ぬ、というものだった…。そして現在、とある事情により、霧久島に集まってきた人達。予言通りに人が死んでいってしまうのか?!この島に隠された真実とは?!著者の作品は初読だが面白かった。帯に書いてある通り、一度目はミステリ、そして全ての真実を知った二度目はホラー、更には三度目に読んじゃうと思わず笑っちゃうかも?そのクオリティの高さと衝撃の結末にまさに絶叫の一冊だ😱2021/09/11
イアン
255
★★★★★★★★☆☆孤島を舞台にした澤村伊智の長編。20年前に霊能者の宇津木幽子が生前最後に予言を残した霧久井島。6人が死ぬと予言されたその日に、淳らは興味本位で島を訪れるが…。予備知識なしで読み進めたが「初読はミステリ、二度目はホラー」という惹句は言い得て妙だ。〝二度読み必至〟ということである程度予感はあったけど、あの一行で疑問符が頭の中を渦巻く感覚は何物にも代えがたい。ちなみに著者を女性だと思い込んでいた私は、解説にあった澤村伊智〝くん〟の一行で壮大な性別誤認トリックに引っ掛かった感覚も味わいました。2021/09/01
hit4papa
179
二十年前に亡くなった霊能者から、六人の死者が出ると予言された島。時を経てそこに集まった旅人たちの運命は如何に…。ぐっとくる出だしに、ひと癖ふた癖ありそう登場人物たちと、期待が大いに膨らむ本作品。主要人物と思わしき人物が第一の犠牲者となったあたりは、大いに盛り上がります。しかしながら、ホラーミステリと銘打っているにもかかわらず、どちらも中途半端ですね。くだんの霊能者の娘などの登場人物のキャラが生かされておらず、ラストのサプライズもアンフェアぽいという残念な展開です。くわえて、緊迫感プリーズ!と言いたいなぁ。2021/09/11
あきら
170
これは読み返してしまいますね。 冷静になってこの設定を想像するとかなり怖い。 オカルト的な知識が随所に散りばめられていて、興味深く読み進められました。2022/01/06
ローレンツ🐾
147
さすが澤村先生!と思わせる面白さ!再読必須と書かれているのもうなずける。しかし、再読しない方がもしかしたらいいのかも…なんて思いながら再読しようとしている自分がいる。これってもしかして………2021/08/06