文春文庫<br> 合成生物学の衝撃

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文春文庫
合成生物学の衝撃

  • 著者名:須田桃子【著】
  • 価格 ¥800(本体¥728)
  • 文藝春秋(2021/06発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167917135

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内容説明

人間を“改造”する技術はすでに実在する!
DNAを設計し人工生命体を作る――。ノーベル賞受賞のゲノム編集技術や新型コロナワクチン開発、
軍事転用など最先端科学の表と裏。

生命の設計図であるゲノムのデジタル改変を可能にした合成生物学。この技術で、人類は自然に存在しない
生命体を誕生させることに成功した。医療などで応用が期待される一方、軍事転用の危険も指摘される
“神の領域”の科学。第一線の科学者や巨額の投資を行う軍当局を取材し、その光と影に迫る、渾身のリポート。

※この電子書籍は2018年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

94
昨年文庫化された時に購入したが、早く読まないとこの分野は内容がすぐ陳腐化する。本書で画期的とされるクリスパーキャス9など、今では世間の常識だ。米国の合成生物学の圧倒的なパトロンがDARPAだという事実に驚く。軍産複合体が合成生物学を支配することへの不安は底知れないが、コロナ禍で、DARPAの出資企業であるモデルナのmRNAワクチンが世界を救ったことを思うと、デュアルユース・ジレンマも負の側面ばかりでないということか…。生物学が工学化する合成生物学の時代が来る。東京工大と東京医歯大との統合は戦略的だと思う。2022/10/15

ロア

24
言葉は悪いですが、相当やばい内容です。これ、知らなかったじゃ済まされない。というか、もう引き返せないところまで来てしまっている。恐れを知らない研究が着々と進み、実現していっています。「科学者の良心を信じている!」なんて甘っちょろいこと言ってると、痛い目をみるというか、もう痛い目見てることに気が付いて。。。科学者は基本的にみなマッドサイエンティストなのだと痛烈に感じました。2021/08/16

Katsuto Yoshinaga

14
物理学者R・ファインマンの言葉「自分で作れないものを、私は理解していない」をスローガンに、孤高の天才科学者C・ベンターの人工生物「ミニマル・セル」プロジェクトを描く硬派の科学ルポ。知識の乏しさから読み進むのに難儀したが、放り出せなかった。米国国防高等研究計画局(DARPA)が拠出する莫大な研究費とバックアップの下、生物学は研究されている。DARPAはインターネットにGPSを産み出しながら「使命は産業振興ではない。社会の役に立ったとしても、あくまで副産物いわばボーナスだ」という。(コメに続く)2022/02/28

3
一般庶民の自分には理解ができない難しい内容であったが、知らない世界に圧倒された。 2024/01/29

Wyoshi

2
自分の領域なので興味深かったが、特に遺伝子ドライブの存在とベンダーの業績はやはりすごいものだと再認識した。 全体を通して、技術の兵器活用への懸念がしつこいほどに言及されている。研究者は確かにそこまで考える必要もあるかもしれないが、多くは社会学者や政治家の問題でもある。最大の問題は、どこかの国が兵器に活用する可能性がある以上、決して後れを取ることはできないことに気づいていないのではないか。今アメリカの軍事技術がなくなったとしたら世界はどうなるのか。あまりにも左翼的な思考には辟易した。2023/03/17

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