コルク<br> もうあかんわ日記

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コルク
もうあかんわ日記

  • 著者名:岸田奈美【著者】
  • 価格 ¥1,567(本体¥1,425)
  • コルク(2021/05発売)
  • ポイント 14pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784909044303

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内容説明

父は他界
弟はダウン症
母は車いすユーザー、からのコロナ禍に生死をさまよう大手術
間におじいちゃんの葬式が挟まって
ついには、おばあちゃんがタイムスリップ
ーー残された長女(作家)にすべてのタスクは託された

次々におそいかかる「もうあかんわ」なラインナップ

なのにどうして、こんなに面白い文章が出来上がってしまうのか
読んでる側はいったいなんで、こんなに救われてしまうのか!?

【人生は、一人で抱え込めば悲劇だが、人に語って笑わせれば喜劇だ】

3月10日から4月15日までの岸田奈美のnoteに書かれた、泣けて笑える祈りの日々
放った言葉を本人の手で見事に体現した、読後、拍手喝采のエッセイです

&lt; 3/10 岸田奈美のnoteより&gt;

現代社会が抱える闇の全部盛りが、かっぱ寿司のすし特急に飛び乗ってやってきた!?!?!?!??! !
チャップリンは「人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇だ」と言った。
わたしことナミップリンは「人生は、一人で抱え込めば悲劇だが、人に語って笑わせれば喜劇だ」と言いたい。

悲劇は、他人ごとなら抜群におもしろいのだ。
ユーモアがあれば、絶望に落っこちない。
常々そう思っていたけど、気づいたのは、ユーモアは当事者に向けるものじゃない。
悲劇を喜劇に変えるためのユーモアは、そこにいない聞き手、つまり第三者にしか向けられないものなのだ。
理不尽なこの日々を、こうやって笑い飛ばしてもらえたら、わたしはそれで救われる。
同情も憐憫もほしくない。
やるべきことも全部わかっているので、家に来て手伝ってほしいわけでもない。
ただ、笑ってほしい。
だって、このストレスフルな時間も、心のどこかでわたしは「たしかにしんどいけど、これはこれで、おもしろいよな」って思っているのだ。
そういう明るい自分を、わたしは見失いたくない。

でも、このままやったら、もうあかんわ。
そんなわけで、前置きが長くなりましたが、読者さんにお願いがあります。
今日から母が退院して落ち着くまで、毎日21時に、noteで日記を書きます。
時間のある人は、どうか、読んでいってください。
読んでくれる人がいるだけで、わたしは、語る意味があります。
悲劇をわたしがnoteで書けば書くほど、喜劇になっていきます。

タイトルは「もうあかんわ日記」です。
もうあかんので。あかんくなる前に、助けてください。

【もくじ(一部抜粋)】

○「もうあかんわ日記」をはじめるので、どうか笑ってやってください
○ プリズンブレイクドッグ
○ 祖父のアルゴリズム葬儀
○ 他人のためにやることはぜんぶ押しつけ
○ 何色かわからん龍の背に乗って
○ いつも心にクールポコ
○ もしも役所がドーミーインなら
○ 姉弟はそういうふうにできている
○ まだあかんくないわ
○ 退院ドナドナ……ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yasunon

132
相性:★★★☆☆ 抜粋:p.85 相手が求めないかぎり、うかつなアドバイスはしない方がいい。 所感:たくましい。お母さんの大手術、それだけで大変なところに、実家に襲いかかる数々の試練。そして、それに立ち向かう著者。お母さんの入院中に起きた「もうあかん」エピソードを日記形式で、面白おかしく発信する。途中で、想像していたよりも著者がずっと若いことに気付いて、尚更感心した。明るく書いてあるけど、こりゃしんどいだろうと思う出来事が多々ある。前向きに突き進む姿に、元気をもらった。2023/04/15

ゆいまある

95
かぞかぞは奇跡を起こした一家の笑いと感動の物語だが、こちらは奈美さんの愚痴日記で、ちゃんとネガティブなことも書けるんだと安心した。にしおかすみこ一家と岸田奈美一家。認知症、ダウン症がいて、稼ぎ頭が長女というところまで一致しているのに何故こんなに違う印象なんだろうと思いながら読む。決定的な違いは母ひろ美さんである。車椅子の薄幸の美女感があるし、車はボルボ、ふりかけは久世福と、貧乏臭さがない。加えて奈美さんの頭の良さと粘り強い交渉術。謙虚で前向きであろうとする姿勢。商業ベースで勝ちに行く人の文章である。2024/10/11

nyaoko

91
もうあかん。それはあかん。次から次にやってくる辛い事に折れた心を絶妙なユーモアで補強し、極太の精神に作り替える岸田さん。いや、ほんと、見習わなければと思う。人生には笑いが必要。どんな事だって笑いに替えたもん勝ち。笑ったもん勝ち。入院生活に必要なグッズはとても参考になった。私が入院したら、高級ふりかけ5セットとLUSHのシャンプーをAmazonで買って届けてもらおう。それにしても、大変な家族を愛して愛して愛しまくっている懐の太さと、ペン1本で家族を支える力にはいつも感服してしまう。2022/04/01

ででんでん

83
いや、こんな本やったとは。これは大好き!!「人生は、ひとりで抱え込めば悲劇だが、人に語って笑わせれば喜劇だ」をモットーに、次から次に降りかかる「もうあかんわ」の波を乗り切っていくチャップリンならぬナミップリンが最高だ。職場の理不尽、家族の悩みという波風が、友人に共有してもらった途端に、ちょっと笑えるものに変貌し救われる…ということは日々自分でも実感している。(奈美さんほどの怒涛の高波ではないが自分なりには波)「ツッコミを。ツッコミを忘れてはいけない。どんだけしんどい日でも。」←ここは3重線引いとかないと。2021/10/11

ホッパー

79
タイトル通りのエッセイ。とても面白かった。前作には表立ってはいなかったヤバいばあちゃんが加わり、もうあかんな状況がパワーアップしている。とてつもなくストレスフルな環境を、笑い飛ばせる文章に仕上げる驚愕のメンタル。面白いだけではなく、家族に対する愛情がヒシヒシと伝わってくるところも心地良い。2021/08/28

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