内容説明
続けて息子を亡くし、お地蔵さんをつくったヨシ。農家をでたいハル。すてきな恋にあこがれる律。家出した母をたずねるさつき。祖父の死を受け入れようともがく桐子。本音で付き合える友だちがほしい千尋。立山連峰と栗の木に見守られて続く家の、10代の少女を主人公にしたファミリーヒストリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
75
児童書。YA▽おばあちゃんの家には大きな栗の木があり、その下にちいさなお地蔵様がある。ご利益がありそうと聞いた千尋は、友だち関係での悩みを心に、お地蔵様に手を合わせる。お地蔵様に祈ったのは千尋だけではない。その昔お地蔵様は、千尋のおばあちゃん律(りつ)の祖母であるヨシの願いから作られたものだった。お地蔵様がここに来た時の様子を知る律の母親、ハル目線の物語や、律の娘、さつきの目線から語る物語など、100年の家族の物語。▽時代は変われども少女の思いは変わらない。家系図あって大助かり、わかりやすい。2020/11/05
よこたん
48
“ここへ来て手を合わせた人はみんな、お地蔵さんに相談したり、お願いしたり、告白したりしながら、一生懸命に生きてきたのだろう。” 立山連峰を望む場所に立つお地蔵さん。背後には大きな栗の木とおばあちゃんの家。女系家族のその代ごとの営みと胸に抱く思い。お地蔵さんをここにお迎えした理由がとても切なかった。手を合わせることは、自分自身と向き合うことでもあるのだ。佐竹美保さんの画が、澄んだ空気を写し取ったようで、うっとりするくらい素敵だった。私の実家も門の横にお地蔵さんの祠(私物ではない)があるので、親近感が。2021/12/04
ぶんこ
46
立山連峰を望む母の実家に帰省した千尋の年末年始の物語を、ちょうど年末年始にかけて読みました。女系家族の100年がそれぞれの女主人目線から書かれていて面白かったです。せっかく授かった男の子が2人も病死。供養にとお地蔵さんを立山連峰を望む庭に置いたヨシさんから続く女系家族とお地蔵さんとの向き合い方も趣があって良かった。2018/01/01
Comit
44
県立図書~『いつでもまっとっちゃ』みんな懸命に生きてきたー100年にわたる、ある家族の物語~小さな地蔵と大きな栗の木。この家に地蔵が置かれた理由とは…表紙のイラストが印象的で借りた一冊。内容は、人間関係に悩む小6の主人公が、祖母の実家で過ごした日々の中で、前に進む元気をもらう話。何世代にも渡り綴られる物語、登場人物が母になり、祖母になり、曾祖母になる。家族史だね、これは(*´艸`)2022/03/23
けんとまん1007
33
人は人と繋がっている。それは、血筋だけなく、思いということでも。そんな思いは、暮らすあちらこちらに、あるはず。日ごろは気づかなくても、ある日、ふっと気づくものだと思う。そんなことにも思いをはせることが、明日にもつながる。地元富山が舞台なこともあり、言葉だけでなく、ここはどのあたりをモデルにしているのだろう・・と、思いながら読んだ。立山の姿からすると、あのあたりかな・・・。2018/01/28
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