内容説明
1964年の東京五輪で「体操の名花」として日本中を魅了したチェコスロバキアのベラ・チャスラフスカ。金メダリストとしての華やかさとは裏腹にその生涯は苦難の連続だった。母国からの迫害による長い隠遁生活から復活するも、直後に私生活での悲劇が襲う。極限においてもアスリートとして、人間として、不屈の精神で自由への信念を貫いたベラを支えた日本人との「魂」の交流を追うノンフィクション。
目次
序章 復活と謎
第1章 日本との出会い
第2章 生い立ち
第3章 二つの五輪
第4章 冬
第5章 光
第6章 闇
第7章 再
終章 桜色の魂
追章 東京五輪から51年。ガンと闘う「名花」ベラ・チャスラフスカ
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マリリン
35
美しい! 写真から伝わってくる芸術性に思わずため息が出る。「存在の耐えられない軽さ」にも登場した二千語宣言で思い浮かんだのがチャスラフスカ。本書に書かれている内容は署名を取り消さず生きぬいたとはどういう事か、全て語ったわけではないはず。職業を奪われ名誉を利用されても著名を撤回しない意思の強さ。当時の日本選手との交流は技の研鑽。壮絶な人生を歩み、精神を病んで再び表舞台に立った姿に思わず涙した。本書で触れている遠藤の生い立ち等、過去から学ぶことの大切さを痛感した。2023/09/01
ちょーのすけ
3
チャスラフスカの名前は知っている。金メダリストであること、東欧民主化後に何やら活躍した人であることも。そしてチャスラフスカのメールアドレスがsakura1964@...だったことも知っていて、このエピソードも出てくるんだろうなと思いつつ読んでみたら…想像もしない壮絶な物語だった。人と人との信頼、それが国と国との信頼にも昇華するという実例を知らされる。そんな交流が生まれる機会が、ただ反対することが正しいと酔いしれる空気に支配されて失われる、オリンピックが開催されない、そうなるとしたら残念なことだと思う。 2021/05/02
カノープス
2
読んでいて、思わずスメタナの【わが祖国】を脳内再生してしまった。チャスラフスカの事は寡聞にして知らなかった。そうした読み手にも単なる一体操選手の伝記にとどまらない、かつての日本人論・日本文化論からコマネチ以前・以後の体操論、国家論まで多彩な読み方を本書は可能とする。チャスラフスカと遠藤の恋愛とも友情とも違う奇縁はなんなのだろうか。これだけ性差も国籍も越えたつながりを持てる事の幸福に羨ましさを感じた。2021/05/02
レイラ
1
アリや大坂なおみの話はいらない チープで散漫になってしまっている2025/05/19
新座のニックジャガー
0
良2025/05/20
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