内容説明
「養生」とは何か。そこに秘められた「生きる英知」とは。稽古や修行、ホリスティック医学との親縁性をも探り、未来の可能性を展望する、斬新な日本・東洋思想論。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おせきはん
24
古代中国から現代のホリスティック医学まで、気がもたらす自然治癒力を活かす養生の歴史を辿っています。心身の健康を保つ気の持ちようは、貝原益軒が『養生訓』で言及した通り、完璧を求めず「いささか」をよしとすることに尽きると思いました。2021/06/27
GX
8
第1章で、「修行」「修養」「稽古」と「養生」について解説されていて、とても良く理解出来ました。「少私寡欲」なんて言葉も覚えておきたいです。「欲は生と並び立たず」「欲」をどのように管理するかが、 「養生」のカギになるのでしょうね。2021/08/04
Asakura Arata
6
養生の通史。莊子から黄帝内経をへて貝原益軒の「養生論」から現在のホリスティック医学まで。やはり自分の身体の健康は自分で管理するのが常識。2021/06/05
可不可
2
■『稽古の思想』→『修養の思想』→『養生の思想』の三部作を順に読んでいるが、その三作目。■中国の老荘、江戸期、近代、現代とかいつまんで「養生」の周辺を見ていくが、「おわりに」において、ポイントをまとめられているのをみると、やはり貝原益軒の掌のうえにある。■益軒の著作を読んでみたいと感じた。2022/08/25