内容説明
よりよく生きるためには哲学が必要だ!!
人間という複雑な存在のありようを哲学の視点から整理し、
人生を前向きに生き抜いていくための考え方を示す――
学校では教えてくれない人生の教養書。
いま世界はあらゆる境界があいまいとなり、確かなことが消失しつつある。
子どもが大人へと成長していく過程で身につけていくべき常識が根底から崩れてしまっている。
そんな多様で変容した世界のなかで生きるとは何か。人間とはどのような存在なのか。いかによりよく生きることができるのか。
そうした根源的な問いにいま多くの若者が直面している。
著者は国士館大学で大学生向けに人生とは何かを講義してきた。
人間とはどのような存在なのかを正しく認識するための思考のプロセスを明確に示し、
人生をどのように生き抜くべきかについての叡智をやさしく平易な言葉で説いた哲学的人生論。
【目次紹介】
第1章 人間とは何か
第2章 「心」とは何か
第3章 人は何のために生きるのか
第4章 「私」とは何か
第5章 人間関係のあり方を二つに分ける
第6章 「愛」とは何か――エロス的関係の区分
第7章 恋愛感情の特質
第8章 結婚の意義
第9章 家族とは何か
第10章 道徳の意義
第11章 働くことの意義
第12章 国家とは何か
第13章 戦争は悪か
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
テツ
23
生きるため(生存するため)には特に考える必要のない雑多な事柄。きっと誰もが幼い頃に一度や二度は陥ったことのある決して明確な答えが出せない、自分自身の存在に纏わるいくつかの問題。そうした白黒が付けられない何かについて考え続けることに意味があるのだとしたら、この世には真理などほとんどないんだということが解り、絶対の価値基準がないからこそ、その場その場で自分だけで選択し続けなくてはならないという覚悟が生まれるということ。正義とか悪とか正しいとか間違いとか、簡単に割り切りジャッジするのは逃避だ。2021/09/09
かずぼう
22
奴隷解放で有名なリンカーン大統領のエピソード、副大統領を誰にしようかと秘書に相談、秘書は考えた末ある男の写真を見せる。リンカーン『この男はダメだ』秘書『なぜ』リ『この男は顔が悪い』秘書『顔じゃ行政能力はわからないでしょ』リ『男は40過ぎたら顔に責任を持たなくてはいけない』 ウ~ン、じゃTRUMPは?2024/11/13
パフちゃん@かのん変更
21
心は目に見えないし、触ることもできない。心はどこにあるのか。心には①知覚②情緒③認識判断④記憶、予期⑤理性⑥意志がある。などなど・・・う~ん、分かりにくかった。・・・2024/08/22
ta_chanko
16
人間・心・人生・私・人間関係・愛・恋愛・結婚・家族・道徳・働くこと・国家・戦争とは何か。哲学者の考察を紹介しながら、それぞれの根源的な意味や意義を考える。どれも狭義から広義まで幅広い捉え方が可能で、何を基準にするかによって意味が異なる相対的なものと理解。万人にとって絶対的・普遍的なものはないという観点から、それぞれの立場・場面の中でbetterな判断を重ねていくことが大切なのではないかと感じた。国家はグローバリズムの防壁。現代がグローバリズムに偏りすぎた反動が自国ファースト。何事もバランスが大事。2021/08/20
まゆまゆ
9
哲学的講義で大学生向けに人間とは何かを語る内容。心とは何か、私とは、愛とは、などなど縦横無尽に語りつくす。人生の意味や目的は自ら創りだしていくもの、心は人と人との間にあるもの、など昔聞いたであろうフレーズに懐かしさを感じつつ、3歳母親育児説が出てきて少しのけぞった(笑)2021/09/17