内容説明
<哲人に学ぶ「人類の知恵」シリーズ>
★奴隷出身の哲学者が説く「本当の自由」を手に入れるための方法とは?
「束縛やしがらみから自由になりたい」
誰もが一度はそんな風に思ったことがあるのではないでしょうか。
奴隷制度が公然と存在していた古代ローマとは異なり、
現代日本においては誰もが「自由」を保障されているはずなのに、
なぜ私たちは息苦しさを感じてしまうのか。
本書の著者であるエピクテトスは、奴隷出身の哲学者。
法的な身分、また行動を他者に制限されてようとも
人は「自由」になることができる。
自らも奴隷であった経験を持つエピクテトスはそう説きます。
お金、名声、学歴、地位、家族関係、ご近所付き合い、SNSでの評判…。
私たちを縛っているのは周りからの目以上に、自分自身。
物事の選択や判断を他人に任せず、
ネガティブな感情からも一切無縁な真の「自由」を
掴み取るにはどうしたら良いのか?
古代ローマの哲人皇帝マルクス・アウレリウスにも大きな影響を与えたエピクテトス。
この本をきっかけに「本当の自由」を手に入れる一歩を踏み出してみませんか?
●「自由」とは何か?
●「束縛されない自由」と「思いどおりにできる自由」の違い
●「幸福の条件」とは?
●「自由」でいるためには訓練が必要
●自分次第になるものを見極め、「真の自由」を得る知恵とは
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
かわうそ
29
★★★★☆エピクテトスが言いたかったことをまとめると「自分次第でどうにかなるものと他人次第のものをきちんと識別しろ」ということに尽きる。名誉や地位に囚われるのは自らを奴隷に突き落とす自殺行為だということ。他人の不幸の時の冷静さを自分の時にその不幸が降りかかった時も保つこと。自分の意志はどんな状況であっても自由であること。そこら辺のビジネス書や自己啓発書でもいい本は勿論沢山あるけれども何千年前も言い伝えられている先人の教えは外れがない分、初心者に優しいのかも。2021/11/06
大先生
9
本書のいう「自由」とは、不満や失望といったネガティブな感情にとらわれない心の状態のこと。そして、自由を手に入れるためには、自分の力が及ぶ事柄だけに意識を向けることが重要というストア哲学の教えが展開されています。その根底には【自然現象は因果律によって予め決まっているのだから、それに対して恐れ、不安、嫉妬、恨みなどの負の感情を抱いても仕方ないでしょ。事実を事実として受け止めようよ】という発想があるみたいですね。富や健康、死や病気そのものは善でも悪でもないと。そのレベルに達するには相当の修業が要りますね(汗)2022/02/18
tori
8
エピクテトスが語る自由とは、「あらゆる物事を起こるがままに受け入れ、諸々の状況と折り合いをつけながら生きる」こと。言うは易く行うは難し。 私は傲慢なので、「対価を払わずに、手に入れられるものはない。対価を払わずにただで何かを得ようとすることは、ずるくて欲張りなことだ」が身に染みました。教訓にします。2021/11/02
しゅう
4
他人の行動や発言のような自分でコントロール出来ない事でなく、自分の意思や行動などの自分でコントロールできる事に意識を集中させる。 自分の心を他人にゆだねるのは自由といえない。 人を煩わせるのは、その物事ではなく自分の物事に対する考えである。物事に対してどう反応するかは自分の選択次第。 人間関係が複雑だったり、外的な誘惑が多い現代だからこそ、このような理性を重視する生き方が大切だと感じる。2021/08/26
Go Extreme
3
奴隷出身の哲学者 エピクテトスの普遍性と時代性 古代ローマにおける個人の不自由さ ストア派とエピクテトスの思想 自らを守る術 精神の自由を得る:不本意な状態のンまま自由になれない 自由とは否認的感情からの解放である 真偽の判断を妨げられない自由 欲してよいものだけを求める 自由な意志を持てるかどうかは自分次第 理性をもつ人間だけにできること 自由の意味を知るには理性が必要 自分の内なる力によって精神の自由をつかむ2021/07/22




