内容説明
いつの世にも変わらない、女と男の愛の姿。唯一の女として永遠に愛されたい! ――女の夢は、いつの世も変わらない。ただ一人の男に出会って、ただ一人の女として愛されること。蜻蛉は、男らしい実力者の兼家に恋しているが、夫は男の常として、一人の女に満足しない。妻は嘆き、恨み、苦しむ中で、ついに深い人生観照と、不思議な安らぎの世界に入る。女の生き方、女と男のあり方を考える名著。<『田辺聖子と読む蜻蛉日記』改題作品>
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
75
わかりやすい口調で語られる『蜻蛉日記』に引き込まれました。ざっくりとしてはいるけれど、蜻蛉の視点で感じられる想いが伝わってきて、不思議と物語の世界が見えてくるようでした。平安時代の男女のあり方をも教えられます。これを機に、機会があれば『蜻蛉日記』を読んでみたいと思いました。2018/06/18
優希
45
蜻蛉日記を読んだので、改めて手に取りました。お精算が道綱母の想いを解きほぐしていきます。女性ならではの生き方と男女のあり方を考えさせられます。ただ言えるのは兼家は道綱母を愛していなかったわけではないということです。2024/07/15
けやき
39
【再読】大学受験前に読んだことあり。去年、大河「光る君へ」を観たこともあり、当時より理解できたと思う。蜻蛉日記の素敵な入門書。2025/05/09
和希
10
田辺さんの講座を文字におこしたもの。わかりやすくテンポ良い語り口調にぐいぐいひきこまれます。古典で習う、恨みがましく、陰気な作者と違って、田辺さんの語る蜻蛉さんはツンデレぶりがとても可愛いく現代的です。作者は本当は蜻蛉なんて名前じゃなくて、もちろん「兼家の妻」なんかじゃなくて、きっと素敵なお名前があったのでしょう。当時の貴族のお姫様は「○子」さんがポピュラーなんですね。音読みか訓読みか定かではないですが、2015/08/13
かもめ通信
8
昭和50年代に行われた連続講座の講義録に加筆修正を加えて出版したということで、非常にわかりやすく面白い。もともと古典を題材にしている話だから、古くなるというものでもないし、読み手の年齢によって、理解度も変わってくるのだろうから、私には今が読み時の本だったのかも。10代の頃読みかけたものの、その愚痴モードに辟易して挫折した蜻蛉日記だが、今読めばまた違った感想を持つんだろうな。とはいえ、今日のところはお聖さんの講演でお腹いっぱい。2014/04/10
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